渡名喜 2年連続の銀 4度目も24センチ差の壁屈す「来年絶対勝つ」

[ 2019年8月26日 05:30 ]

柔道世界選手権第1日 ( 2019年8月25日    東京・日本武道館 )

<世界柔道選手権>女子48キロ級決勝、ビロディド(右)を追い込むが敗れた渡名喜(撮影・篠原岳夫)
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 女子48キロ級は渡名喜風南(24=パーク24)が決勝で昨年女王のダリア・ビロディド(18=ウクライナ)に敗れ、2年連続の銀メダルに終わった。また、男子60キロ級は3連覇を狙った高藤直寿(26=パーク24)と永山竜樹(23=了徳寺大職)が3位決定戦で直接対決。永山に軍配が上がったが、日本勢は15年アスタナ大会以来、4年ぶりに金メダルなしの初日となった。

 昨年は畳を下りると周りをはばかることなく号泣した。「何もできなかった」と振り返る完璧な一本を奪われた。それから約11カ月。ポイントは奪えなかったものの積極的な攻めで指導2を引き出し、最後は逃げ回ったビロディドを追い詰めた。2年連続の悔しい銀メダル。だが今年の渡名喜に涙はなかった。

 「前回は何もできずに負けた。今日は勝てる自信しかなかった。投げられたのは自分のミス」

 東京五輪でも大きな壁になる相手に講じた対策は、懐に飛び込んでの袖釣り込み腰だった。自身より24センチも上背がある相手に距離を取られれば、あらゆる攻め手は封じられる。そこでまずは相手の引き手を徹底的に封じ、距離を詰めたところで担ぐ。ビロディドを明らかに嫌がらせたが、「(場外に)押し出せると思い、リーチの差があるのに行ってしまった」ところを払い腰に掛かった。

 「ビロディド選手だけが相手ではない」。昨年、突如として台頭してきた年下のライバルだけを意識することを嫌った。だが昨年の敗戦から多くの時間を割いてきたのが女王対策だ。所属の園田隆二監督を相手に稽古を重ね、長身の相手を求めて、男子とも積極的に組み合った。3月に左膝内側じん帯を痛めて練習をできなかった時期も、ビデオで過去3戦全敗のビロディド戦を何度も見返して徹底研究。女子の増地克之監督も「去年から凄く差は縮まった。あとわずかの差」と高く評価するほど女王を追い詰めた。

 1月には単身モンゴルへ武者修行を敢行するなど、殻を破るための日々は決して無駄ではなかった。遠かった背中がグッと近づいた今大会。「来年は絶対に勝つ」と誓ったその場所は、7月25日の日本武道館だと信じている。

 ◆渡名喜 風南(となき・ふうな)1995年(平7)8月1日生まれ、神奈川県相模原市出身の24歳。格闘技好きが高じて小3から相武館吉田道場で柔道を始め、東京・修徳高3年時に高校総体で準優勝。14年に帝京大に進学し、15年の世界ジュニア選手権で優勝。17年世界選手権で初出場初優勝。昨年は銀メダル。パーク24所属。得意技は小外刈り、背負い投げ。1メートル48。

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