日大会見は0点以下 危機管理専門家、司会者に苦言「前例ないぐらいひどい」

[ 2018年5月25日 08:20 ]

厳しい表情で会見する日大アメフット部・内田前監督(右)と井上コーチ
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 日大選手による反則タックル問題で、日大アメリカンフットボール部の内田正人前監督と井上奨(つとむ)コーチが行った緊急会見から一夜明けた24日、前監督の応対や、司会者の進行方法などに批判の声が上がった。危機管理の専門家からは「マイナスポイントしかない」と厳しい指摘が出た。

 問題発覚後、日大側が初めて行った23日の会見は前代未聞の事態となった。司会者を務めた広報担当者が「会見を打ち切ります!」などと連呼。十分な説明のない謝罪会見に、24日のテレビ各局のワイドショーでは「選手を守る気持ちが見られない」「何のための会見だったのか」など、日大側の対応に疑問を投げかける意見が噴出した。

 企業の危機対応に詳しいエイレックス社の江良俊郎社長は、今回の会見を「メディアにどう対応するかが危機管理なのに、メディアを怒らせている」とバッサリ。さらに会場を仕切った広報についた苦言を呈し「広報は企業の顔。広報や危機管理を名乗らないでほしいぐらいだ」と批判した。

 やはり目についたのは司会者の言動。「何度も質問を遮ったり、打ち切りますと上からの発言。30年間、謝罪会見に関わっていますが、前例がないぐらいひどい」と指摘した。

 また「言ってない」「見てない」と主張した内容について「誰が聞いても前日の選手の方が説得力がある」とも語った。

 日大には2016年に「多様な危機から社会を守るための方法や制度を研究し、危機管理のエキスパートを育成する」とした「危機管理学部」が新設されている。江良氏は「教員側と運営側は別物。危機管理学部の教授がアドバイスしても、運営側の理事会は耳を貸さないでしょう。先生方もかわいそうです」と話した。

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