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マゴチ極ウマスープ 50センチ超数匹、外道も多数

[ 2021年5月4日 06:54 ]

                             マゴチの春コラボスープ  
Photo By スポニチ

 【一釣一品食べま専科】マゴチをスープで食す。キャベツ、あさりとの春コラボ。天気予報も穏やかそう。こんなご時世、一時の憂さ晴らしに敵さんとの神経戦ってのも手だ。で南六郷・ミナミに車を飛ばした。(スポニチAPC・町田 孟)

 顔の割にはめんどくさいヤツなんだ。コツンと来てからまあ、じらすことったらありゃあしない。場合によってはヒラメより神経質かも。それでいて掛かった時の暴れっぷりは、いわゆる筋肉派。格闘技系だな。そこが魅力だがね。

 20年ほど前、アームレスリングの軽量級女王とお手合わせを願った。変な想像しないでよ。本気でテーブル上で向かい合ったんだから。瞬殺された。手を組んだ瞬間相手の力量は分かる。けれど望んだ勝負、逃げるわけもいかない、と見栄を張った揚げ句にシュン。

 以来、強い女性への見方が変わった。コチ嬢好きの原体験かもしれないな。

 【釣戦】餌の生きエビ(サイマキ)をハリに付ける際、手の中で必死に跳ねようとする。手こずるよね。安達祥一船長=写真=が全員に教えるエビの付け方は、まず“小指固め”。「上からつかんで尻尾を小指で抑えます(写真A)。これで、もう身動きできません」。続いて頭の角を折る。手の平を返しハリを口に通す。ハリ先が脳天に刺さらないよう注意して目の後ろに出せば「結構長持ちしますよ」。

 準備万端。ハリスは6号で宿が無料で用意している。水深12~16メートル前後。「なんか潮が行かないのでちょっと…」。合わせのタイミングが難しそう。「当たりがあって様子を見ながら、ほんのちょいと聞いてみて。抑え込むような感じがしたらチャンス。きょうは重さが勝負」。

 多発している赤クラゲにも手を焼いた。餌を狙うんだ。触手を巻き付ける際当たりのように竿先がピクン。紛らわしいのなんの。しかもエビは気絶しちまうし、使い物になりゃあしない。

 しばらくはポツンポツン。数回移動を繰り返し、後半になってようやく活気付いた。タモの出し入れが激しくなり、ドスドスと船長の運動会。竿頭は5匹。最大56センチ=写真=で50センチ級も数匹。ヒラメ、スズキ、シリヤケイカなどのお客さんも顔を見せた。

 【クッキング】腹骨に特徴があるから外すのに手間取る。でもね、その後を考えれば、苦にならない。皮目をあぶって3、4センチくらいにブツ切り。

 キャベツは食べやすい大きさに手でち切るんだ。ニンニクのスライスをオリーブ油で軽く炒め香りを出す。コチを投入。火が入ったらキャベツと共にほんの20~30秒炒める。酒少々と水1・5カップくらいを足す。最後に砂出ししたあさりを加えフタをしてもみ手をしながら1分半。塩と粗びきコショウで味を調えれば、舌の上で旬がラインダンスさ。

 極ウマスープをすすりながら家人いわく。「春を楽しむのはいいけれど、枯れゆく人とじゃあねー」。その言葉、そのままお返ししますってんだ。

 ○…糸は走り竿は弓なり。大物と格闘していたのが岩澤正郎さん(63=大田区)だ。上がってきたのは、なんと70センチオーバーのスズキ。その前にはシリヤケイカと“外道王”まっしぐら。しかし後半、本命4匹を追加。船中でクーラーが一番重そうだった。

 ▼釣況 東日本連合会所属、南六郷・ミナミ=(電)03(3738)2639。午前7時半頃出船(潮次第)。乗合料金1万円。

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