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68・2センチ ニジマス かつてはプロのベーシスト 音楽仲間に誘われ大ハマり

[ 2021年4月27日 07:13 ]

68・2センチのニジマスを釣り総合優勝した鮫島伸一さん
Photo By スポニチ

 バリバスカップ2021スポニチ「芦ノ湖ルアー・フライ釣り大会」が24日、神奈川県箱根町の芦ノ湖で開催され、57人が参加した。初夏を思わせる日差しの中、湖尻の亀ケ崎で68・2センチ(4・6キロ)のニジマスを釣り上げた千葉市の鮫島伸一さん(50=会社員)が総合優勝を果たした。(久世 明子)

 昨年は新型コロナウイルス感染の拡大防止のため中止となり、2年ぶりの開催。好天、微風と絶好のコンディションに恵まれたが、芦ノ湖周辺はツバキとコブシ、八重桜が同時に咲くほど春が一気に訪れる異常事態。気温上昇は水温にも影響しており、これまでのデータは通用しない。

 大物は難しいかもしれない。そんな関係者の心配をよそに、60センチアップを2匹持ち込んだのが、鮫島さんだった。

 湖尻でのトロリング。2本目のロッドを準備していたところ、既に流していた1本目のロッドに約65センチがヒット。スタートダッシュで一歩リードしたのに続き、亀ケ崎を流していたところ、セットした角ツアーに強烈な当たり。ラインを巻いては出され…格闘は約5分にも及び、何とかネットインさせたのが68・2センチの大物だった。幼い頃から海釣りに親しんでいた鮫島さんは、芦ノ湖歴はわずか2年。昨年の今大会にも出場を予定していた。初出場で初優勝の快挙に「子供の時に出場した東京湾のマコガレイ大会で2位になって以来。素直にうれしい。先輩たちを差し置いて恐縮です」と目尻を下げる。

 10年前までプロのベーシストとして活動しており、音楽仲間から誘われ芦ノ湖に通い始めたところ大ハマり。今では毎週末、湖上に浮かぶ。“芦ノ湖の神”の異名を持つフィッシングショップ・ノザキの野崎茂則店主に「釣行すれば釣ってくる。勘がいい」と言わしめる逸材だ。音楽と釣りの共通点を尋ねると「周囲を見るなど多角的に分析する力が必要なところです」。独自の感性で大物をも魅了した。

 ▼野崎茂則店主の目 今季の芦ノ湖のトラウトをつかむことはかなり難しかった。過去2度目となる約1メートルの渇水、高気温が続いたことで水中の季節も早く進んでおり、セオリーは通じず。沖に散らばった魚の回遊層を、トロリングやハーリングで各ポイントを広く探り、魚の居場所をいち早く見つけられた人にヒット率が上がった。魚は今後、水温の上昇に合わせさらに沖へ向かう。今年は特に体高がある魚が放流されているので、強烈な引きが楽しめるはずだ。

 ◇大会成績(1匹の全長、単位センチ)
 ▼総合優勝 鮫島伸一(千葉市)68・2=ニジマス
 ▼ニジマスの部 (1)小山洋(三島市)67・0(2)管野雅之(横浜市)65・2
 ▼ブラウンの部 (1)中島雅宏(小田原市)56・0(2)鈴木敬一(平塚市)55・6
 ▼他魚の部 (1)山崎直紀(横浜市)53・0=コーホ(2)松本夏木(杉並区)41・4=イワナ
 ▼女性賞 管野康子(横浜市)51・3=ニジマス
 ▼ジュニア賞 藪田律樹(小田原市)39・4=同
 ▼特別賞 青柳裕司(茅ケ崎市)50・5=同※敬称略

 ▽主催 スポーツニッポン新聞社、東日本釣宿連合会
 ▽特別協賛 モーリス
 ▽協賛 大塚食品、オカモト、サクラ高級釣竿製造所、サニー商事、シップスマスト、シマノ、ジャルパック、上州屋、ダイワ(グローブライド)、タックルベリー、釣り船情報ぎょさん、デジタル魚拓DGS、ハイアールジャパンセールス、ハヤブサ、マルキユー、ルミカ、ヤマシタ
 ▽地区協賛
 芦之湖漁業協同組合、エビスクラフト、康友丸、M・HーFly工房

 5月5日(水・祝)に開催を予定していた「東京湾マゴチ釣り大会」は、新型コロナウイルス感染症拡大による東京都への緊急事態宣言発令を受け、同23日(日)に延期となりました。

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