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ハイテクじゃなくても…25年前のタックルでオオクチバス 神奈川県相模湖

[ 2021年4月18日 06:15 ]

25年前のタックルでブラックバスをゲットした著者
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】あきる野市で釣り具店「コヤマン・ワークス」を営んでいる小山博隆さんと相模湖にブラックバス釣りに行きました。

 相模湖は今や関東のバス釣り場の超激戦区です。20年以上前のバス釣りを知っている人には信じられないかもしれませんが、今のバスタックルはロッドやリールが新型というだけではなく、エレキや魚探がハイテクになっています。私は前回、カルチャーショックを受けました。最も手軽なルアーの入門であったはずのバス釣りが、ここではとても敷居の高いものに感じました。真面目にバス釣りを再開したらいったいいくら予算がいるのか?

 小山さんによれば、相模湖の魅力は超大型バスなので、毎回釣れなくても50センチ、あるいは60センチオーバーに希望を乗せて釣りに来る人が多いのだと。

 13日も平日でしたが朝からたくさんのボートが出ていました。午前6時半ごろ、ちょっと出遅れて出港した私たちは、まずはワンドの奥に行ってびっくり、狭い場所にボートが7隻もいました。
 小山さんは「魚はいるので、自分たちのペースで釣りをしましょう」と全く気にしていない様子でした。彼は元バスプロなので、そういう状況には慣れているのでした。

 今回、私が選んだタックルは、25年前に私がダイワのテスターをしていた頃のもので、ロッドが「チームダイワTDX―631MLFS」、リールは同「TDX―2506C」。ラインはサンライン「FCスナイパー」5ポンド。これをダウンショットリグにして、ジャッカルの「スーパークロステールシャッド2」5インチを使いました。

 ベイトリールにはソウルシャッドを、そしてもう1本のスピニングリールには、ジグヘッドを結んであり、要所要所で違う攻め方をしました。

 前述のようにバス釣りはハイテク化されすぎている感がありますが、魚自体はルアーにスレているというだけで昔も今も変わっていないから、標準的な釣り方で探っていけばどこかで当たるだろうと信じ、そして私よりもバス釣りにはるかに詳しい小山さんの案内なので今度こそはとキャストを繰り返しました。正確に岸スレスレに投げ込み、少しずつ深場へとルアーを沈めていくのです。釣り方は20年前と変わっていませんでした。

 天気は曇りから雨へと変わっていきました。他のボートが探った後でもルアーと動かし方が違えばバスは食ってくるというアドバイス通り、丁寧に丁寧にキャストを繰り返し、何十回目かのキャストで着底後、リールのベイルを返してラインを張ると、ラインがすっと動きました。

 そのままロッドを立てると、グググッと引きが伝わりました。フィッシュオンです。そして水面を割ってジャンプ。「バレるな、バレるな」と願いながら、ドキドキしながらリールを巻き、ボート際では口に手を突っ込んで持ち上げるのに、久しぶりなのでうまくいきませんでした。

 なんとか下顎をつかみキャッチ成功。超久しぶりのオオクチバスでした。期待の超大型ではありませんでしたが、41・5センチ、1・25キロといういいコンディションでした。

(東京海洋大学客員教授)

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