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釣りの誘いを断らない記者 ヒメマスへの誘いは不発

[ 2021年3月23日 07:40 ]

家族3人でヒメマスを狙った小野正也さん。自身はバラしのみだったが良型を手に笑顔
Photo By スポニチ

 【ガイド】標高900メートルにも釣春がやってきた!“湖のプリンセス”ヒメマスを狙うため、解禁当日の20日に山梨・西湖を訪れた。約2カ月半の禁漁期間を経ての開幕。手つかず直後なら釣れる確率は最も高いはず!?(久世明子)

 永田町界隈(かいわい)では「飲み会を絶対に断らない女」と自称する女性内閣広報官が大きな話題になったけど、記者が断らないのは「釣り」のお誘い。活躍の場は違うが、男性中心の社会で生き残るため身に付いたすべで、前広報官の思いはよく分かる。

 松屋の三浦喜保店主から「20日に解禁するからよろしくね」の報を受けての釣行。湖上には解禁を待ちかねたファンを乗せた約50隻が思い思いのポイントに散っている。まずは初音周辺へ。「タナは15~20メートルだな」。魚探を眺める三浦さんの指示で、6本バリにイクラ餌を付けた仕掛けを投入する。数分に1回、竿をあおり誘いをかけるが当たりは伝わってこない。ヒメマスの群れは大きくない上に、すぐ通り過ぎてしまうのが特徴。その上、イクラ餌は取れやすく、回遊層まで届いているのかどうか。「5メートルできたよ」。上がってきたのは25センチ級。銀色に輝く魚体はプリンセスの名にふさわしい。

 近くで狙っていた山梨県笛吹市の小野正也さん(25=公務員)は「掛かったのに舟べりでバラしてしまいました」と残念そう。ボートには両親も乗船しており3人で3匹、目の前で逃したのは4匹とバラシの方が多かったのだそう。本命には苦戦したが、ビク内には小型のヒメマスと間違うほど大きなワカサギが数匹入っていた。小野さん一家は密を避けられるという理由で、1年ほど前からそろって釣りをするようになったそうだが「ヒメマスはちょっと難しかったですね」と話した。

 日中はヒメマスの食いが落ちるため、松屋前のワンドに戻り産卵を控えた腹パンのワカサギ狙いへ。魚探とにらめっこしながら群れを探す。ベタ底に気配はあるものの、食いはかなり渋め。10センチ級の当歳魚を数匹釣ったところで強風に見舞われ、あえなく退散となった。

 本命・ヒメマスは当たりすらなし。予想できたとはいえ、これは悔しい。「夕方にバタバタっと釣れることもあるからね」と三浦さん。来月からは帰着時間が2時間延びて、午後5時までとなる。三浦さんそれは、もしかして…。お誘いは断りません。
 ○…西湖漁協では春の解禁に合わせ昨年11月17日にヒメマス50グラムを2万6000匹、同19日に70グラムを1万匹、2月12日に20グラムの稚魚1万匹を放流済み。三浦久組合長は成育状況について「高めの水温で推移しており良好なのではないか」と話した。

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