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マダイに期待大 10キロ級も夢じゃない

[ 2020年9月10日 10:00 ]

潮が動かない中、本命を釣り上げた田丸さん
Photo By スポニチ

 【博覧釣記】マダイの“聖地”千葉県勝山沖では、連日大型マダイが絶好調!取材日の前々日には庄幸丸で5キロ級に歓声が上がったあと、沖上がり10分前に今季の船宿レコード10キロのモンスターマダイまで登場した。早速、出掛けてみた。(国友博文)

 タックルは食い込みよく、最初の強い一撃を吸収できるマダイ専用竿がお薦め。手持ちで誘いをかけるゲームロッドもマダイ本来の引きが楽しめる。ドラグ性能に優れたリールが、大型とのやりとりをアシスタントする。片天ビンに80号のビシをセットしてクッションゴム1メートルを付ける。ハリスは大型マダイや青物に備えて4号以上10メートルが基本。6~8号の太ハリスもあると心強い。ハリは軸の太いマダイバリやグレバリがお薦め。

 出船前の港は10キロのマダイに盛り上がる。庄幸丸・庄司剛船長がポイントにかじを切ると「55から上48メートルです」と開始の合図。ビシを指示ダナでしっかり合わせると、右舷先端でファーストヒットだ。 マダイ竿が凄い曲がりを見せると、丸々太った特大サバが顔を出す。周囲も続々と竿が曲がりサバのお土産タイム。とろけるおいしさは折り紙つきで、血抜きしてキンキン氷で持ち帰ろう。

 しばらくすると、黄金色に輝くジャンボアジも顔を出す。このブランドアジを目当てに来る常連も多い。激ウマなお土産も確保できて、本命マダイを待つばかり。

 船長が浅場にポイント移動を決めると、風と海の様子が変わってきた。餌取りも少なくなり、本命に期待すると「クン!」と竿に当たりだ。時折、強い引きを見せるとマダイによく似たハナダイが登場。続いてシャープな小気味いい引きは、ジャンボイサキもうれしいゲスト。マダイが近くなってきたな!

 すると左舷ミヨシで構える足立区・田丸哲也さん(58=会社役員)にヒット!

 「食ったね」と船長はマダイを確信した様子。海面が赤くにじむときれいな本命がタモに収まる。「船長の指示ダナで来ましたね。マダイは竿先に出る独特の当たりがたまりません」と狙い通りの価値ある1匹。

 続いて左舷胴の間でも強烈なやりとりの真っ最中。本命ならでかそうだ。「あ~」。すっぽ抜けに残念!大型に備えてドラグは緩めに設定して、魚に合わせてゆっくりやりとりしよう。
 大型マダイは次回に持ち越しとなったが、マダイ五目の魅力を存分に味わうことができた。勝山沖の夢のフィールドに急ごう。

 ▼船長の一言 大型マダイを狙っているわけではないんですよ。結果的に5キロ、7キロ、10キロが出て今年は平均して大きいですね。状況次第でワラサなど青物も同時に狙います。釣り方は基本同じで、青物が多くなればハリスを太くするだけです。人気のアジの泳がせでは、青物や根魚、マダイも実績が高くて、こちらも今後楽しみですよ。

 ◯…船長の指示が「55メートルから上48メートル」の場合、必ず道糸のマーカーに集中して55メートルまでビシを落とす。リールのデジタル表示よりも正確。そして48メートルまで連続して竿をしゃくり続ける。指示ダナ付近に5~6メートルのコマセの帯をつくるイメージが大切。これで釣果の90%が決まる。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、勝山・庄幸丸=(電)0470(55)3005。出船は午前5時。乗合料金1万円。

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