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ホウボウ44・5センチ 山口さんマラソン走者横目に先行ブッチ切り

[ 2017年12月6日 07:08 ]

開始早々、40センチ超を2匹釣った山口さん
Photo By スポニチ

 マルキユーカップ2017スポニチ「平塚沖ホウボウ釣り大会」が3日、平塚・庄三郎丸から出船した4隻(17、18、22、23号船)で開催され65人が参加。釣れたホウボウ1匹の全長で競われた結果、17号船に乗船した平塚市の山口辰夫さん(49=会社員)が44・5センチを釣り上げ総合優勝した。(笠原 然朗)

 大磯プリンスホテルを間近に望む水深12メートルから22メートルのポイントまで、岸に近い浅場が大会の舞台だ。

 当日は湘南国際マラソン大会も開催されており約1万9000人が参加。海岸沿いの道を走るランナーの姿を見ながらの釣りとなった。その足音に驚いたのかホウボウの食いは終日、いまひとつ。

 そんな中、ランナーに負けず、最初からスタートダッシュを見せていたのが優勝した山口さんだった。

 右舷ミヨシに入釣。毎年、5、6回はホウボウを釣るという経験者だ。「一回一回のシャクりを丁寧に…を心掛けました」と開始早々に40センチ級を釣り上げ、すぐに2匹目を追加する。

 「食いの悪い時間には底上1〜1・5メートル、食いが立ってきたら2・5メートルまでシャクった」という変幻自在の対応で、クーラーに収まった鮮やかなオレンジ色の魚体は20匹。ダントツの釣果だった。

 右舷ミヨシに陣取った葛飾区の佐護泰之さん(47=会社員)が37センチの大型を上げて気を吐いたが追いつかなかった。

 山口さんは、庄三郎丸の常連。今年の9月8日には25〜31キロのマグロを一日で釣り上げる離れ業を見せた。その腕前から、付いたあだ名が「ダイソン山口」。理由は英国製のサイクロン掃除機に例えて、「魚を吸い上げるように釣る」から。

 山口さんは、優勝杯の重みを確かめながら「良い年の瀬を迎えられそうです」と喜びをかみ締めていた。

 ◇APCの目

 4隻に分乗した参加者の大半が、ホウボウを釣ったことのない人たち。朝方の船長レクチャーに、それぞれ真剣なまなざしで耳を傾ける光景が爽やか。22号船では15人中3人が経験者で、よく釣るのはこの3人。周りの人は誘い方をそっくりコピー、数を伸ばしていた。タナは主に底からハリス分の1〜2メートル間で、誘いに乗って高い層まで追い掛けて来る魚はこの日少なかった。雪化粧の富士山を前に、波静かな相模湾が輝いていた。(林 悠二)

 ▼メモ ホウボウは、マダイやアマダイなどに交じってゲストで顔を見せる魚。なじみは薄いがそれを専門に狙っているのは、平塚で2軒だけ。4年前、サワラ狙いのルアーに好反応、バリバリ掛かったので専門の乗合船を4年前に始めた。サバの切り身で狙う片天、ルアー釣りが主体で、ゲストにトラフグも掛かり人気を呼んでいる。(H)

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