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カズが“悲劇”以来29年ぶりのドーハ入り「消えることない、語り継がれるもの」

[ 2022年11月22日 12:29 ]

自分のユニホームを着たファンのアンドリューさんと記念写真に納まる三浦(右)(撮影・西海健太郎)
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 元日本代表FW三浦知良(55=JFL鈴鹿)が22日、W杯開催国のカタール・ドーハに到着した。1993年のアジア最終予選でW杯初出場を逃した「ドーハの悲劇」以来で29年ぶり。長旅の疲労も見せずにジャージー姿で降り立ったキングは第一声で「記憶にない」と苦笑いを浮かべた。

 それもそのはず。ハマド国際空港は2014年から使用される新しい空港で、29年前には当然できていない。「久々の感情?生まれてこないですね」というのも無理はない。

 ただ空港は初見でも、当時の情景は今も鮮明に覚えている。93年時に着用したユニホーム姿のファンと記念撮影に応じ「滞在が長く最終予選で3週間。ホテルに缶詰だった当時を思い出しますが、当時はスマホもアイパッドなく、現地のTVをつけてクリケットを見ていた。暇だったなと思い出しますね」と口にした。

 そして今も「悲劇」と呼ばれる地について「ブラジルも1950年地元開催でウルグアイに負けたことを機にW杯優勝への執着が高まった。全国民が求めて強くなった。その後に何回優勝しても、当時22万人のマラカナンスタジアムで逆転負けしたのはセレソンの原点として戻る。もしかしたらドーハの悲劇は日本にとってその立ち位置にあるかもしれない。今後どういう成績残すか分からないが、消えることはないものとして語り継がれるものでもある。ただ日本が新しい歴史を作り続けてきたは間違いないし、進化している」と“始まりの日”として前向きに受け止めた。

 カズは日本―ドイツ(23日)、ブラジル―セルビア(24日)の試合を観戦する予定となっている。

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2022年11月22日のニュース