宮野真守「らんまん」で朝ドラ初出演 「経験を生かせるキャラクターに出合えた」

[ 2023年4月22日 08:30 ]

連続テレビ小説「らんまん」で早川逸馬を演じる宮野真守(C)NHK
Photo By スポニチ

 【牧 元一の孤人焦点】NHK連続テレビ小説「らんまん」に自由民権運動家・早川逸馬役で出演する声優の宮野真守(39)が取材に応じ、「僕の中で既にかけがえのない作品になっています。作品を見ていただくと、希望の種が芽吹くと思います。その新芽を人生の大事な指針にしていただけたらうれしいです」と語った。

 初めての朝ドラで、主人公・槙野万太郎役の神木隆之介(29)と初共演した。

 「撮影が始まる前はずっと緊張していましたが、現場に行ったら、遠くの方から神木くんが天使のような笑顔で『まもさ~ん!』と駆け寄ってくれたので、緊張が解けました。とてもありがたかったです」

 宮野はアニメ「DEATH NOTE」の夜神月、「機動戦士ガンダム00」の刹那・F・セイエイなどの声で知られる。

 「以前、神木くんが僕の舞台を見に来てくださったことがあります。一緒にお仕事をするのは今回が初めてですが、現場では僕のことを『僕の神なんです』と紹介してくださいました。最初から『まもさん』と慕ってくれて、ある日の撮影前に控室で『夜神月の声をやってください』と言われたので、やってみたら、『やった~』と喜んでくれました。神木くんは天真爛漫に作品づくりに取り組んでいて、現場の雰囲気を明るくしてくれています。僕もその輪の中に入らせてもらって、ずっと現場で笑顔でいられてとても幸せでした」

 演じる早川逸馬は、万太郎に影響を与える人物。自由民権運動を進める団体のリーダーで、派手で情熱的な演説をするのが特徴だ。

 「自分のキャリア、経験を生かせるキャラクターに出合えたと思う瞬間がありました。演説で聴衆に対してアピールするシーンから撮影が始まりましたが、僕自身のライブでステージに上がった時の空気感、お客さんへのアプローチの仕方、目線などを生かすことができました。最近はドラマに出させていただく機会も増えて、自分が今どのようにカメラに撮られているかということも分かるようになって来ているので、まだまだ足りないながらも経験を生かせたと思います」

 物語が進む中で、逸馬と万太郎が演説会の壇上で並ぶシーンがある。

 「そのシーンが神木くんとの初めてのお芝居でした。監督は事前に、初めて会った逸馬と万太郎の思いが同調してエネルギーが積みかさなってゆくようにしたいとおっしゃっていました。逸馬は先見の明で万太郎と通じ合い、万太郎の話に乗ってゆくことで最後に自分では思いもしなかったエネルギーを発散するというシーンで、とても印象的でした。何回もテイクを重ねて、結果的に使われなかったテイクの中には2人が壇上で漫才のボケとツッコミのようになる面白いものもありました。あの空気感は貴重で、その後、神木くんとLINEでお芝居論を交わすようになりました」

 神木との共演シーンは物語前半の見どころの一つになりそうだ。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

続きを表示

2023年4月22日のニュース