伝説のグループYMO 奇才・坂本龍一さん　革新的だったメロディー、ファッション

坂本龍一さん死去　71歳

YMOアルバム「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」
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　1980年代にテクノブームを巻き起こしたYMOは、日本に新たな音楽のジャンルを持ち込んだ伝説のグループだった。坂本さんが担当したのは作曲。当時は新鮮だったシンセサイザーを大胆に用い、革新的なメロディーで感度の高い音楽ファンの心をつかんだ。

　結成翌年から2年連続で世界ツアーを行い、81年までに8枚のアルバムで100億円を売り上げた。

　音楽性はもちろんファッションも斬新だった。北京中央楽団のコンサートを見た細野らが、もみ上げをそり落とした楽団員たちが楽しそうに演奏する様子から着想を得て同じヘアスタイルにしたのがテクノカット。明治時代のスキー服をモチーフにデザインした「真っ赤な人民服」もYMOの象徴として浸透。シンボリックな東洋人のイメージを打ち出し「外国人が想像する勝手な日本人像」を逆手に取った売り出し方に成功した。

　高橋さんは3人の個性を「細野さんは天才、教授（坂本さん）は奇才。僕は凡人で、2人のたいこ持ち」と言い表していた。精神的支柱だった高橋さんに続き、奇才も旅立ったYMO。メンバーは細野1人となったが、東洋的なサウンドのテクノポップはこれからも世界中のファンの心に響き続ける。