坂本龍一さん 最後の作曲となった校歌の高等専門学校が追悼 2日に入学式には未完の曲が披露

[ 2023年4月3日 19:14 ]

坂本龍一さん
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 徳島県神山町に新規高専として2日に開校した私立「神山まるごと高等専門学校」が3日、公式サイトで3月28日に71歳で死去した音楽家の坂本龍一さんを追悼した。

 坂本さんが同校の校歌を手がけたためで、坂本さんが手がけた最後の作曲作品となる。神山まるごと高等専門学校は、「坂本龍一氏の突然の訃報を受け、学生・スタッフ一同、謹んでお悔やみを申し上げますとともに心から哀悼の意を表明いたします」とし、この日午前9時から学生、スタッフで、黙とうしたという。

 校歌を依頼した経緯は「本校は、本校が掲げる人物像『モノをつくる力で、コトを起こす人』を体現され、音楽活動・芸術活動を通して、社会を動かされていた坂本氏に、本校校歌の制作を依頼させていただいておりました」とし、「体調面などを鑑みて慎重に話し合いを重ねた結果、最終的には楽曲作りの承諾を頂戴することができ、4月2日の入学式での披露を目指し、校歌の制作が進められていました」という。

 楽曲は未完成だったものの、坂本氏の訃報が報じられる前に行われた2日の入学式では「特別に許可をいただき、完成前の音源を学生に向けて披露させていただきました」とし、歌の入っていない音源に、歌手UAが制作した歌詞が曲に合わせて映し出された。「44名の新入生。その保護者。来賓者。その場に居合わせた全員が、その音源を聴き、感動と感謝を心に思っていました。坂本氏にもその様子や、学生が歌う様子をいつかお見せしたいと考えていた矢先に訃報に接し、残念でなりません」とつづられている。

 また、「今後編曲を経て完成する本校校歌につきましては、本校の学生・スタッフ全員で、坂本氏の想いも含めて、100年、200年と大切に歌い継いでまいります。心からご冥福をお祈り申し上げます」と追悼した。

 同校は次世代の起業家育成を目指すのが特色。全国から集まった44人の学生が入学した。

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