山田孝之「まったくやりたくない」プロデューサー業を行う理由 背景に「労働基準」改善

[ 2021年6月7日 12:30 ]

山田孝之
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 俳優の山田孝之(37)が6日放送のTBS系「日曜日の初耳学」(日曜後10・00)に出演。プロデューサー業務をする理由は俳優の「労働基準」の改善であると明かした。

 映画「デイアンドナイト」でプロデューサーにも挑戦。台本の作成から予算の調達、撮影スケジュールの調整など、完全に裏方業務に徹していたが、「プロデュサーはまったくやりたくないんです」とぶっちゃけ。「芝居が好きでやってるだけだから」と続けた。

 そんな山田がなぜプロデュサー業を行ったのか。「僕がプロデューサーをやっている理由はすごい単純で、労働基準ですね」ときっぱり。「睡眠(時間)を守って欲しいってずっと思い続けていて、(現場は)過酷な状態で、人件費が一番お金かかる。人件費っていうのは(撮影の)日にちが延びればかかるわけじゃないですか。撮影日数を短くしたいんですよ。短くしたら1日が延びるってだけ。そうなるのはわかるんですけど、プロデューサーとして作品を作る時は、睡眠時間を守るために、8時間絶対に空けるってルールがあるんですよ。そういうすると、1日で撮れる分が減るから(撮影)日数が伸びるんです。予算が増える、その分、先に(資金を)集めればいいじゃん、っていう」と語った。

 「まず、スタッフ・キャストのパフォーマンスを上げる。すると、(作品の)質に影響してくる。質が良くなれば、国内で見てもらえる可能性が増えるし、アジア諸国とかに売っていける可能性が少なからず上がっていく。そうすると、(資金を)回収できる確率も上がっていく」とロジックを説明。日本俳優の待遇の改善は「僕は必要だと思います」と力を込めた

 自身について「芝居はやり続けていくけど、22年やってきて十分楽しめた。好きだって言えるんです」と山田。「でも、そういう環境で働いている若い俳優は精神も病むし、芝居が好きだ!って言えない子がいっぱいいるんです。だったら、今のうちに何とかやっていかないと、俳優目指す人もいなくなってきちゃいますよ。ドラマもそうですけど、もっと状況を良くして、夢のある場所でちゃんと活躍した人がちゃんとフィーチャーされるようにしたいから」と熱く語った。

 その話をスタジオで聞いていた女優の矢田亜希子(42)も「みんな思ってると思う」と厳しい労働環境について認め「テレビであれだけハッキリ言えることって凄いこと。今は改善されている部分はたくさんあるけど、スケジュールに30時(朝6時)終わりになったとし、翌日8時入りとか、普通にあった時代だったりもした。こうやって、山田さんが代弁してくれている。行動に移せている、素晴らしいですよね。うらやましいですね」と応じた。

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2021年6月7日のニュース