松坂慶子 三谷幸喜作品に初参加「憧れの人 やったー!」3・6フジ「死との約束」堀田真由、原菜乃華も

[ 2021年1月28日 06:00 ]

三谷幸喜氏がアガサ・クリスティーの名作を脚色した「死との約束」に出演する(上段左から)山本耕史、松坂慶子、シルビア・グラブ(下段左から)堀田真由、市原隼人、原菜乃華(C)フジテレビ
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 脚本家・演出家の三谷幸喜氏(59)が、名探偵エルキュール・ポアロを生んだミステリーの女王アガサ・クリスティーの名作を脚色するフジテレビのスペシャルドラマのシリーズ第3弾「死との約束」(3月6日後9・00)に、女優の松坂慶子(68)が出演。三谷作品は初参加となり「三谷さんは憧れの方でしたので、お話を頂いた時はとてもうれしくて『やったー!』という感じでした」と喜んだ。

 2015年1月「オリエント急行殺人事件」(2夜連続)、18年4月「黒井戸殺し」に続く3年ぶりの新作。引き続き、狂言師の野村萬斎(54)が主演を務め、名探偵・勝呂武尊(すぐろ・たける)を演じる。

 「死との約束」は三谷氏が「ポワロもので、僕が一番好きな作品」と語る隠れた名作。「死海殺人事件」のタイトルで1988年にアメリカで映画化(監督マイケル・ウィナー)もされているが、日本における映像化は初。旅行中にエルサレムを訪れたポアロが殺人事件の謎に迫る原作の舞台を“巡礼の道”として世界遺産にも登録されている熊野古道に、時代設定を昭和30年代に置き換え、三谷氏が脚本を執筆した。演出は「世にも奇妙な物語」シリーズや「リーガルハイ」シリーズ、「マルモのおきて」などの城宝秀則氏が務める。

 松坂が演じるのは、事件の被害者と事件の根幹に関わる「本堂家」の本堂夫人。数年前に夫を亡くして以来、未亡人として一家を束ねる。感情をむき出しにし、家族を思いのままに支配しようとする独裁者のような存在。本堂家の一家は皆、彼女の存在を好ましく思っていなかった。その折、家族旅行で訪れた熊野で、本堂夫人が遺体で発見される。死因は心臓発作だったが、腕には注射の跡が残されていた…。

 本堂家の長男・本堂礼一郎を山本耕史(44)、礼一郎の妻・本堂凪子をシルビア・グラブ(46)、本堂家の次男・本堂主水を市原隼人(33)、長女・本堂鏡子を堀田真由(22)、次女・本堂絢奈をオーディションを勝ち抜いた原菜乃華(17)が演じる。市原、堀田、原も三谷作品初参加となった。

 ▼松坂慶子 アガサ・クリスティーの作品は大好きですし、三谷さんは憧れの方でしたので、お話を頂いた時はとてもうれしくて「やったー!」という感じでした。本堂夫人は家族にひどいことを言う人ではあるんですけれど、一方でクスッと笑えちゃう一面もあって。そこが三谷さんの脚本が面白くて、素敵なところだと思います。野村萬斎さんはとてもジェントルマンな方で、そして(萬斎さんが)いらっしゃると、現場の空気がとても引き締まります。このドラマはロケ場所やセットも含めてスケールの大きなお話ですし、素晴らしい役者さんが集結していますのでぜひ、視聴者の方もこの世界に入っていただいて、大いに楽しんでいただけたらと思います。

 ▼山本耕史 お話を頂いた時は、ちょうど三谷さんの舞台をやっている最中だったと思います。「続けて、また三谷さんの作品をできる」っていう安心感もありましたし「ああ、あのシリーズの世界観に入れるんだ」と率直にうれしかったです。このドラマは面白いボタンの掛け違いがあって、三谷さんがすごく得意とする分野の脚本。僕たちも撮影していても、時々「ん?」と考えながら演じたくらいです。視聴者の方には、その空気感や、緊張感を楽しんでいただきたいです。ずっと見入ってしまうことのできるような作品に出来上がっていると思います。

 ▼シルビア・グラブ まず三谷さんから連絡が来て「来月、何やってる?」って(笑)。まさか、呼んでいただけるとは思っていなかったので、出演できてよかったです。三谷さんはコメディー色が強いものをよく書かれているのですが、初めに台本を読んだ時は、実はコメディー色はあまり感じられなかったんです。でも演じてみると、やっぱり面白い。すべて分かった上で書かれている台本だと思いましたし、演じていてもすごく楽しかったです。サスペンスの中にもコメディー要素があって、それを分かっていらっしゃる監督さんや素晴らしいキャストの皆さんが作り上げた作品ですので、絶対面白いと思います。

 ▼堀田真由 三谷さんは、私がレギュラーで出演しているバラエティー番組に映画の番宣で来てくださったんです。その時、初めてお会いして、いつかお芝居の現場でご一緒できたらいいなと思っていたので、今回のお話は素直にうれしかったです。鏡子は家族思いで、みんなのことを見ているのですが、笑顔でいながらも怖いセリフを言うような人。そういう笑顔や表情の多様性を使い分けて演じることに注意しました。実は初めに台本を読んだ時、私は犯人が全く分からなくて、まんまと最後までだまされました。皆さんも楽しんでいただけたら、うれしいです。

 ▼原菜乃華 今回の役はオーディションだったんですけれど、すごく「この役をやりたい」っていう気持ちが強かったので、決まった時は純粋にうれしかったです。前作「黒井戸殺し」を拝見していて、独特の世界観がすごく好きで、今回、自分がそこに入ることができるんだということ、素晴らしいキャストの方々の中でお芝居できるということ、そして何といっても容疑者役は初めてですので、撮影前からとても楽しみにしていました。実際の撮影現場は本当に楽しかったですし、キャストの皆さんのお芝居を間近で見られて、すごく幸せで、とても勉強になりました。

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2021年1月28日のニュース