尾木直樹氏 “9月入学・始業”案で履修主義から習得主義への転換訴え「枠を外して考えて」

[ 2020年4月29日 15:25 ]

教育評論家の尾木直樹氏
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 「尾木ママ」の愛称で知られる教育評論家の尾木直樹氏(73)が29日、TBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)にゲスト出演。急浮上し、賛否の声が出ている“9月入学・始業”案で、履修主義から習得主義への転換を訴えた。

 尾木氏は22日更新のブログでも新型コロナウイルス感染拡大防止のため休校が続いている状況で、「発想の転換の方が楽なのです」として「焦ってしまうほど矛盾が激化しているからこそアフターコロナを見据えた大胆な発想の転換、広く海外を参考にして、システムの革新を考えた方がポジティブではないでしょうか!」と提案。「その一つが《9月新学期》への転換です」と訴えている。

 この日の放送でも、尾木氏は9月入学・始業に切り替えることで「ひとつひとつぶつかるのは大変な問題」としつつも「だからこそ、枠組み、今までのにとらわれず、ちょっと外して考えていくと」と主張した。続けて「日本の場合はかなり特徴的で学年制で、6年いれば小学校卒業、3年いれば中学卒業ってなっているんです。中身の習得ということはほとんど問わない。いるっていうことが大事で、履修主義ともいいますけど、海外のほとんどは習得主義を取っている。学力が付いたり、自分は人間的にもできてきたぞ!ってなったら3年生は4年生になると。まだだ!って言ったら留年なんですよ。国際的に一般的で、日本はある意味、無責任。学力ついてないのに、追い出すわけで…。本当の子どもたちの学力、学びに責任を持つんだったら、習得主義に移っていくことも非常に大事」と履修主義からの転換を訴え、「そういうことを枠を外してリラックスしながら考えていくことが大事だなと思う」とした。

 就職の面でも弊害は出てくるが、これも「就職の問題も典型的。今は一括採用だけど、通年性にしたほうが会社も学生も得する。そういうのも変えていくのも大切」と主張した。

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2020年4月29日のニュース