インドの名優イルファン・カーン氏死去 53歳 映画「スラムドッグ$ミリオネア」など

[ 2020年4月29日 16:29 ]

インドの名優イルファン・カーン氏(AP)
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 映画「スラムドッグ$ミリオネア」などで知られるインドの名優イルファーン・カーン氏が29日、インド西部ムンバイの病院で死去した。53歳。海外メディアが報じた。結腸感染症のためムンバイの病院の集中治療室に入院したことが28日に明らかになっていた。

 2018年3月には神経内分泌腫瘍と診断されたことを明らかにしたものの、治療を続け、19年に撮影された映画「Angrezi Medium」に主演。今年3月に公開されたばかりだった。

 西部ラジャスタン州生まれ。国立演劇学院で学び、1980年代後半からテレビドラマの脇役などでキャリアを積み、2000年代に入り、映画俳優として活躍。09年第81回アカデミー賞で作品賞など8部門を制した「スラムドッグ$ミリオネア」(監督ダニー・ボイル)で警部、13年第85回アカデミー賞で監督賞など4部門を制した「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」(監督アン・リー)で成人した主人公を演じた。

 映画「ダージリン急行」「アメイジング・スパイダーマン」「めぐり逢わせのお弁当」「ジュラシック・ワールド」「インフェルノ」などに出演。ムンバイが拠点の映画産業ボリウッドと米ハリウッドの両方で成功を収めた。

 16年には日・蘭・加合同制作によるNHKスペシャルドラマ「東京裁判」でインド派遣の判事ラダ・ビノード・パール役を演じた。

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2020年4月29日のニュース