TBS「消えた天才」放送を一時休止 映像加工で「深くお詫びいたします」

[ 2019年9月5日 16:04 ]

TBS社屋
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 TBSは5日、ドキュメンタリーバラエティー番組「消えた天才」(日曜後8・0)の放送を一時休止することを発表した。8月11日放送の番組内容において、リトルリーグ全国大会で全打者三振の完全試合を達成した当時12歳の少年の試合映像を放送した際、映像を早回しすることで実際の投球よりもストレートの球速が速く見える加工を行っていたことが分かったためとしている。

 また過去の放送で、同様の加工が行われていなかったかどうか調査を行った結果、現時点で8月11日放送分の他に3件あったことが確認されたという。

 番組の公式サイトは「私どもは今回の事案を重く受け止め、調査が完了するまで『消えた天才』の放送を休止いたします」と発表。「取材に協力してくださったご本人及び関係者の方々、そして番組をご覧いただいた視聴者の皆様に深くお詫びいたします」と謝罪した。

 同番組はトップアスリートやアーティストが過去に勝てなかった“天才”を紹介し、彼らが表舞台から去った理由や、第2の人生を追跡するという内容で人気に。17年から不定期で放送されていたが、18年10月にレギュラー化された。司会は、お笑いコンビのバナナマンが務めている。

番組公式サイトで発表された全文は以下の通り

「消えた天才」からのご報告とお詫び
2019年9月5日

 8月11日放送の「消えた天才」で、リトルリーグ全国大会で全打者三振の完全試合を達成した当時12歳の少年の試合映像を放送した際、映像を早回しすることで実際の投球よりもストレートの球速が速く見える加工を行っていたことがわかりました。

 加工が行われたのは、放送した投球シーン全31球のうち7球で、投手がボールをリリースした瞬間からキャッチャーミットに収まるまでの約0.5秒間について、映像のスピードを実際よりも2割程度速くしていました。アスリートの凄さを実際の映像で表現するという番組の根幹をなす部分を加工することは、番組としては絶対にあってはならない手法だと考えております。

 取材に協力してくださったご本人及び関係者の方々、そして番組をご覧いただいた視聴者の皆様に深くお詫びいたします。

 また過去の放送で、同様の加工が行われていなかったかどうか調査を行った結果、現時点で8月11日放送分の他に3件あったことが確認されました。内容は以下の通りです。

1.2018年1月3日放送
インターハイ卓球女子シングルスで優勝した女性が現役引退後、29歳になった時に卓球をする映像のスピードを実際よりも2割程度速くしていました。
2.2018年1月3日放送
地方のフィギュアスケート大会で優勝した当時小学生の男子の映像について、スピンのスピードを実際よりも2割程度速くしていました。
3.2018年11月4日放送
元Jリーガーの男性が小学生時代に出場した試合について、ドリブル突破を図る映像のスピードを2割程度速くしていました。

 私どもは今回の事案を重く受け止め、調査が完了するまで「消えた天才」の放送を休止いたします。

 取材に協力してくださったご本人及び関係者の方々、そして番組をご覧いただいた視聴者の皆様に重ねて深くお詫びいたします。

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2019年9月5日のニュース