里見女流四冠 藤井七段に敗れるも「対戦するのが楽しみだった」

[ 2018年8月24日 15:15 ]

大阪市内の関西将棋会館で始まった棋聖戦1次予選で対戦する藤井聡太七段と里見香奈女流四冠
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 大阪市内の関西将棋会館で24日に指された棋聖戦1次予選。藤井聡太七段(16)に敗れたものの、見せ場を作った里見香奈女流四冠(26)は「対戦するのが楽しみだった」と振り返った。

 公式戦はこれが初対局だが、2年前にプロ棋士養成機関「奨励会」の三段リーグで一度対戦し、その時は藤井が勝っている。藤井はその時にリーグ1位となってプロとなる四段にすぐ昇段したが、女性初のプロ棋士を目指していた里見は最終的に年齢制限で、昨年度限りで退会している。

 この日の対局では、藤井を早々に1分将棋に追い込んだ段階で自身は持ち時間1時間のうち25分も余らせるなど一時、絶好の展開に持ち込んだ。それだけに「先手番をを生かした序盤戦にできた。ただ、中盤から終盤でまくられたのが悔やまれる」と唇を噛んだ。それでも「藤井七段はあっという間に駆け上がられて、なかなか対局できない方。対戦するのを楽しみにしていました」とも語った。

 また、対局中に使用した扇子が藤井の師匠である杉本昌隆七段(49)の「不撓不屈」という揮毫が印刷されたものだったため、理由を聞かれたが「かばんの中に1本入れているのがたまたま…。特に意味はありません」とバツが悪そうに苦笑い。この日は藤井の壁に跳ね返されたが、終局後の感想戦では見せ場たっぷりだった内容を仲良く振り返るなど、精一杯戦った満足感もにじませていた。

 これで里見の対男性棋士との通算成績は7勝19敗(未放送のテレビ棋戦を除く)。

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2018年8月24日のニュース