阪神・中野、好守連発&打ってはマルチ 孤軍奮闘で村上の無失点イニング記録に貢献

[ 2023年5月10日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神0ー1ヤクルト ( 2023年5月9日    甲子園 )

<神・ヤ>3回1死一塁、二塁手・中野はヤクルト・青木の遊ゴロを遊撃手・木浪から受け、素早く一塁に転送し併殺打を完成させる(撮影・後藤 大輝)
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 阪神・中野の好守連発が、村上の無失点イニング記録に大きく貢献したのは間違いない。まずは3回、1死一塁で青木の遊ゴロ併殺を完成。二塁ベース後方で打球を処理した木浪からのトスは投手側へそれたが、腕を目いっぱい伸ばしてキャッチすると、体勢を崩しながらも一連の動きのまま一塁へ転送した。ワンバウンドとなったが、一塁手の大山がすくい上げてくれた。

 「思ったところにトスが来なかったですが、プレーを完結できたのでよかった。大山さんがよく捕ってくれました」

 5回1死一塁では古賀の一、二塁間を抜けようかというゴロをギリギリ追いつくと、ここでも難しい体勢から二塁へ送球して封殺し、2死一塁に。得点圏に走者を進ませず、無失点を続ける村上の重圧を軽減した。

 「打球の速さとか考えて、捕った瞬間に迷わずにセカンドでいけるかなと思いました」

 昨季は遊撃手としてリーグ最多の18失策だったが、二塁へコンバートされた今季はここまで無失策。セ・リーグの主力級の二塁手では広島・菊池と2人しかいない。堅実さでも、華麗さでも、10年連続でゴールデングラブ賞を獲得している名手に迫りつつある。

 打っても2安打1四球で3度出塁した。唯一アウトになった初回1死からの中飛も、ヤクルトの中堅手・塩見の好守に阻まれたものだ。「1打席目から、いい感じでいけていました」。零敗を喫した一戦で、孤軍奮闘が際立っていた。(畑野 理之)

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