ロッテ・朗希 5回12Kでノーノー降板…マメでマウンド譲るも本拠25イニング無失点

[ 2023年5月6日 05:20 ]

パ・リーグ   ロッテ0-0ソフトバンク ( 2023年5月5日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>3回2死一塁、柳町から三振を奪う佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 こどもの日。大型ビジョンの上では、3匹の鯉のぼりが強風にちぎれんばかりに泳いでいた。試合前は最大18メートル、開始後も15メートル前後を計測。ZOZOマリン名物ともいえる悪条件の中で、ロッテ・佐々木朗が奪三振ショーだ。

 初回、中村に10球粘られて四球も、柳町を左飛に打ち取ると、近藤を落差の大きい143キロのフォーク、続く柳田をこの日最速の161キロで連続三振。2回以降は右打者で曲がり幅を確認したスライダーを織り交ぜ、三振の山を築いた。今季最多の12奪三振で、リーグトップの奪三振数を50まで伸ばした。4年目で早くも黒木知宏(現投手コーチ)らに並ぶ球団歴代8位の通算11度目の2桁奪三振となった。

 1四球のみで無安打のまま、89球で今季最短の5回で降板。吉井監督は右手中指のマメの影響と明かし「去年と同じようなところで、去年は無理して1カ月くらい休んだので(大事を取り)早めに切り上げました」と説明した。佐々木朗は「もう少し長いイニングを投げたかったが、無失点に抑えられたことは良かった」と振り返り、マメについては「大丈夫です」と軽症を強調。今後について指揮官は「様子を見て決めたい」と状態を見極める意向を示した。

 エンゼルス・大谷が前日見せた5回13奪三振をほうふつさせる投球。試合は延長12回0―0で引き分け。延長戦では歴代最多タイの両軍計36三振と風に翻弄(ほんろう)された試合。令和の怪物は本拠地での連続無失点を25回に伸ばした。(大内 辰祐)

 ≪佐々木朗の完全降板≫22年4月17日の日本ハム戦(ZOZOマリン)で8回まで14奪三振で走者を許さず、打者24人を完全投球。前登板で史上16人目の完全試合を達成。2戦連続の快挙にあと1イニングも、9回はマウンドに上がらず。8回102球での降板に「疲れている部分があったので、その中での首脳陣の判断。納得する形で降りました」と説明。偉業は逃したが、17イニング連続無安打で74年ぶりにプロ野球記録を更新した。

 ≪最多タイ両軍計36三振≫ロッテ17三振、ソフトバンク19三振で両軍合計36三振。延長戦のため参考記録となるが、計36三振は93年7月6日のヤクルト―中日戦(延長12回=ヤ20、中16)に並ぶ最多タイとなった。なお、9回までのプロ野球記録は計29三振で95年4月21日のロッテ―オリックス戦と02年9月25日の横浜―広島戦、06年6月18日の中日―ソフトバンク戦の3度ある。

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