阪神・大竹、12球団単独トップの4戦4勝!移籍後最長7回を無失点コイ料理「尻上がりに投げられた」

[ 2023年5月6日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神5ー0広島 ( 2023年5月5日    マツダスタジアム )

<広・神>7回、力投する大竹(撮影・岸 良祐)
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 大竹が加入後最長の7回を無失点に抑え、移籍組では外国人を含めて球団初の初登板からの4戦4勝へ伸ばした。4勝は両リーグ単独最多でもあり、規定投球回未満ながら、防御率0・36まで良化した。

 「(初回は)別に点をやってもいいかな、ぐらいで投げられたので、それがいいように出た」

 慌てるということを知らない。先制の援護を得た立ち上がりに連打で無死一、三塁を招いた。長打なら同点の危機。並の投手ならうろたえる場面で真骨頂を見せつけた。秋山を3球で追い込み、7球目のカットボールで空振り三振に斬り、マクブルームは遊飛。西川の打席では一塁走者・上本をけん制で釣り出し、挟殺の間に生還を狙った三走・菊池を本塁で刺した。落ち着き払った投げっぷりは、2回以降も変わらなかった。

 「後半は尻上がりに投げられた。今までやったことのない、試す投球もできた」

 1軍の先発枠で投げられる喜びが全身からあふれ出す。昨季まで所属したソフトバンクでは恵まれた処遇とは言えなかった。「ファームで完封しても、3回5失点の投手が1軍へ上がっていく」。し烈な競争で結果を出しても大舞台には直結するわけではなかった。

 1軍で投げても首脳陣から“大丈夫か”という懐疑的な視線を感じたことは一度や二度ではない。今は違う。「岡田監督やコーチ陣から直接何か言われるわけではないですが、信頼を感じます」。昨季までは先発候補に名前すら挙がらなかった男が猛虎で確かな居場所を得た。
 「余裕を持って投げられたのは野手の力。リードしている中で投げさせてもらえる」

 98球、感謝のコイ料理にも「9回投げ切りたかったですけど…」と苦笑いを浮かべた。屋根より高い志とともに白星街道を突っ走る。(八木 勇磨)

○…大竹(神)が7回無失点でリーグ単独トップの4勝目。昨オフ現役ドラフトで阪神に移籍後4戦4勝。阪神選手の移籍初登板から連続試合勝利は、日本人選手ではすでに03年伊良部秀輝の2戦2勝を抜いて最長。今回外国人選手で最長の08年アッチソン3戦3勝も抜いて、球団加入選手最長になった。一方、打席では2回のスリーバント失敗を含む3三振で、阪神デビューから10打席連続三振。これは2リーグ制以降の阪神では14年5~7月の藤浪に並ぶ最長記録。プロ野球記録は03年ドミンゴ(横浜)の18打席。

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