敵地で朗希に藤本監督「負けなかったのは一番大きい」ソフトB連日の8人リレーで執念ドロー

[ 2023年5月6日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク0ー0ロッテ ( 2023年5月5日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>引き分けに持ち込みハイタッチするソフトバンクナイン(撮影・沢田 明徳)
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 ソフトバンクは5日、ロッテ戦でチーム2度目となる2戦連続8人以上継投の執念を見せ、延長12回0―0で今季初の引き分けに持ち込んだ。打線はワーストを更新する19三振を喫し、先発・佐々木朗希投手(21)には5回無安打12三振。それでも球数を費やさせ5回での交代に追いやった。両軍合わせて36三振はプロ野球記録に並ぶ奪三振ショー。7連勝中(1分け挟む)だった「こどもの日」に投打で意地を見せた。 

 ZOZOマリンの試合後通路。「いやー長かった~」と少し笑みを含みながら疲れた表情で藤本監督は第一声を吐き出して足を止めた。

 「負けなかったのは一番大きい。昨日(4日)は野手が頑張ってね。毎日は打てないのでね。長い試合やったが石川から点を取られてないですから。プラス材料に捉えていい」

 4日オリックス戦の試合時間は4時間14分。そしてこの日は4時間24分。2試合で8時間38分戦い抜いた。2日間の昼夜で投手16人。2試合連続となる8人継投で今季初の引き分けに持ち込んだ。

 この日の上空の最大風速は17メートル。中堅、左翼フライは押し戻される上に、バットをぶん回しても両軍ともに当たらなかった。延長12回に7番手・田浦が3日オリックス戦から3連投。先頭・藤岡を空振り三振に取って両軍合計36三振のプロ野球最多タイ記録に並んだ。味方野手陣は先発・佐々木朗に12三振含む19三振で球団ワーストを更新していただけに17三振目を奪って、何とか意地を見せつけた。

 8人継投の勢いを乗せたのは2連投の津森から。「とりあえず、1人ずつゼロで抑えよう」。8回無死一、二塁で先発石川からスイッチし井上を中飛。1死二、三塁で小川をフルカウントから逆球の内角直球で空振り三振後に中村奨を中飛。さらに9回には4番手・嘉弥真も3連投ながら圧巻の力投で封じた。1死一、二塁から藤原、藤岡を10球連続スライダーで、2者連続の空振り三振。2試合連続の延長戦となった10回から4投手が守り抜いた。

 8人継投でのスコアレスドローで5月5日の不敗神話も、守り抜いた。これで、こどもの日の試合は13年にロッテに敗れて以降7勝2分け。連日の激闘翌日、きょう6日は先発・東浜のもとデーゲーム。少し藤本監督は投手陣を、苦笑いで心配する。「中継ぎが大変やね。先発に頑張ってもらってね。オスナは休ませようと思うし、モイネロに頑張ってもらおうかな」。投手陣の粘りと健闘に、頼もしさを感じていた。(井上 満夫)

 ○…ロッテ17三振、ソフトバンク19三振で両軍合計36三振。延長戦のため参考記録となるが、計36三振は93年7月6日のヤクルト―中日戦(延長12回=ヤ20、中16)に並ぶ最多タイとなった。なお、9回までのプロ野球記録は計29三振で95年4月21日のロッテ―オリックス戦と02年9月25日の横浜―広島戦、06年6月18日の中日―ソフトバンク戦の3度ある。

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