大谷弾“強奪”ヤンキースのジャッジ ザ・キャッチ直後に6号2ラン 大谷より30センチ遠くに

[ 2023年4月21日 02:30 ]

ア・リーグ   ヤンキース2―3エンゼルス ( 2023年4月19日    ニューヨーク )

<ヤンキース・エンゼルス>初回、大谷の中飛を好捕し引き揚げるジャッジ(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 エンゼルス・大谷の本塁打を見事に“強奪”したヤンキース・ジャッジは、地元ファンから盛大な「MVP」コールを浴びた。試合も延長10回の末にサヨナラ勝利。チームの顔であるスラッガーは、試合後もご機嫌だった。

 「自分はオールラウンドプレーヤーでいたい。単なるホームラン打者ではなく、オールラウンドに優れたアスリートでいたいんだ」

 昨季はア・リーグ新記録の62本塁打でMVP。好守に続いてはもちろんバットだ。3万8131人の観客の視線を独り占めした「ジャッジ・タイム」。直後の初回攻撃で、無死一塁から左中間へ先制2ランを叩き込んだ。リーグ2位タイの6号。大谷の「幻弾」よりも、たった1フィート(約30センチ)だけ遠くに飛ばした一発で、4本塁打の大谷に2本差をつけた。この日は中堅で出場。右翼の守備に就いた前日は初回、自身の頭上を越えていく大谷の強烈な一発を見送ったばかりだ。メジャーを代表する両雄の連日のアーチ合戦に、ファンは酔いしれた。

 オフに9年総額3億6000万ドル(約486億円)の巨額契約を結び、名門ヤンキースの第16代キャプテンに就任した。これでジャッジが本塁打を打った試合のチーム成績は148勝50敗。20年以降では76勝21敗、勝率・784と圧倒的な強さを誇る。9回にトラウトのハーフスイングの判定に抗議し、退場処分となったエンゼルスのフィル・ネビン監督も「ジャッジは攻守両面で“ゲームチェンジャー”だ。MVPを複数回、獲得する必要がある選手」と称えた。

 「大谷とトラウトは見ていて楽しい。ベストな相手と対戦したいもの。それが全てだ」。WBCでの打撃練習の映像もチェックし「彼は特別なショーを見せていた」と言う。ジャッジは大谷を大いに意識し、そして対戦を大いに楽しむ。広い北米大陸の東西に分かれて覇を競う。今季もこの2人を中心にMVPレースが展開されるはずだ。(杉浦大介通信員)

続きを表示

2023年4月21日のニュース