阪神ドラ1・森下 鳥谷以来の偉大な背番号「1」にも臆さず「プレッシャー感じていない」

[ 2022年12月13日 05:15 ]

背番号1を見せる森下(撮影・岸 良祐)
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 阪神は12日、大阪市内のホテルで育成を含む新入団7選手の入団会見を行った。背番号「1」に決まったドラフト1位・森下翔太外野手(22=中大)は、04年から19年までの16年間で背番号「1」を背負ったレジェンド・鳥谷敬氏(41)からのイメージ脱却を宣言。高校通算57本塁打、大学通算9本塁打を誇る右のスラッガーは、1年目の目標として新たに100試合以上出場を掲げた。

 身も心も引き締まった。ドラフト1位の森下には背番号1が与えられた。ただ、意気に感じても、臆することはない。晴れの壇上からは、揺るぎない決意をマイクに乗せた。

 「(1番を)引き継ぎながら自分のプレーを発揮して、自分の番号になれば一番いい。夢は大きくいきたいなと思う。プレッシャーは感じていないし、それを森下というユニホームに変えたい」

 栄えある背番号を、自らの色に染めてみせる。前任者である鳥谷氏は、04年から16年間にわたり「1」を背負った。2000安打を達成しただけでなく、プロ野球歴代2位の1939試合連続出場をマーク。同氏が退団後、3年間にわたり空位とした事実こそ、残した功績の大きさを物語る。今回が4年ぶりの復活。球団からかけられる期待の大きさをかみしめつつ、早くも負けん気をのぞかせた。

 「やっぱり(試合に)出続けることに意味があると思っている。鳥谷さんは101試合出られたなら、それ以上は出たい。一つの目標として100試合以上は目標にしたい」

 新たなイメージを植え付けるためには、結果を残していくしかない。一つの物差しとしたのが、100試合以上の出場。究極の目標としては、鳥谷氏も届かなかった新人王がある。森下は言う。

 「どういう環境で、どういうスケジューリングでやるのかがまだ分かっていない。いち早く対応できた選手が早く活躍できる」

 絵空事をただ並べるだけではない。大学生野手らしく、24時間をいかに有効活用するべきかに目を向けた。

 記者会見に同席した岡田監督からは、一風変わったハッパをかけられた。

 「まだ甲子園、1番・鳥谷のユニホームもちょっと多いですよね。1番・森下というユニホームを、ファンの人にもいち早く着てもらって応援してもらえるようになっていってほしい」

 1次政権の1年目に入団したのが鳥谷氏だった。そして、2次政権の1年目には森下が入団。これもまた、背番号1にまつわる、何かの因縁だろう。

 指揮官からは外野の定位置獲得を期待されており、チャンスはもらえる。生かすも殺すも、自分次第。「アレを目指せるように頑張りたい」。虎の一番星は力強く誓いを打ち立てた。(石崎 祥平)

 ◇森下 翔太(もりした・しょうた)2000年(平12)8月14日生まれ、神奈川県横浜市出身の22歳。小1で野球を始め日限山中では「戸塚シニア」でプレー。東海大相模では1年夏から中堅手としてベンチ入りし、3年春に選抜出場。中大では1年春、4年春にベストナイン。1メートル82、90キロ。右投げ右打ち。

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2022年12月13日のニュース