日本ハム・松本剛が近藤の穴埋める! 今季首位打者獲得で「僕がチームを引っ張っていく」

[ 2022年12月13日 06:00 ]

トークショーで話す松本剛(撮影・高橋 茂夫)
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 ソフトバンクは12日、日本ハムから海外フリーエージェント(FA)権を行使した近藤健介外野手(29)を獲得したと発表した。日本ハムは残留要請したものの及ばず、球界屈指の巧打者を失って来季へ向かう。11年ドラフト同期入団で、近藤から相談も受けていた松本剛外野手(29)は、近藤が抜けた穴を埋める活躍を誓った。

 午後5時半過ぎ。トークショーを待つ控室で、松本剛は一報を確認した。ソフトバンクが近藤の入団を正式に発表。通算打率3割超えの巧打者の移籍はチームにとって大きな痛手だが、今季のパ・リーグ首位打者は力を込めてこう言った。

 「近藤の代わりにはなれないが、僕がチームを引っ張っていこうという気持ちは、より一層、強くなりました」

 高卒同期入団で苦楽を共にした戦友。FAに際して悩んでいる姿を近くで見て、相談も受けた。「当事者ではない僕らが軽はずみな発言はできない」と、言葉を選んで伝えたのは「近ちゃんが思う最高の決断をすればいい」。石川慎吾(現巨人)に続く同期の移籍に「本音は寂しい」というが、友達だからこそ後ろ髪を引くような発言はできなかった。

 最後の最後まで、近藤はチームのことを考えていた。「近藤の性格を知っている人は分かると思うが、自分だけのことだけを考えられるタイプではない。周りのこと、ファイターズのチームのこと。ずっと気に掛けていた」。残留か移籍か。悩みに悩んだ末の決断だからこそ、最後は本人の決心を尊重した。

 近藤の抜けた穴は大きい。「正直、抜ければチームとして(日本一は)きつくなると感じていた。抜けてほしくないというのが本音だった」。戦力ダウンは否めないが、松本剛は「チームとして引きずっていてもしょうがない。勝てるチームに少しでも近づけていきたい」と、チームの先頭に立って穴を埋めていく覚悟はある。

 今季は新庄監督が掲げた「トライアウト」の下、故障者を除く支配下全選手を1軍で起用し、戦力の底上げを図ってきた。総力を挙げ、最下位からの下克上、そして日本一へ。松本剛は「まずはキャンプ初日から、例年よりも万全な状態で臨みたい」と力強く言った。(清藤 駿太)

 ≪トークショー直前に正式発表され…会場ザワザワ≫松本剛はこの日、今季限りで現役引退した杉谷拳士氏と北海道伊達市内のホテル「野口観光 きたゆざわ 森のソラニワ」でトークショーに出演した。近藤の移籍が正式発表されたのはトークショー直前。まだ知らないファンもおり、松本剛が「正式にソフトバンクから発表されました」と語ると会場がざわついた。最後には「同期がまた一人、移籍が決まって複雑な心境でここに立ちましたが、楽しい時間を過ごせました」と締めた。

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2022年12月13日のニュース