鈴木啓示氏 後半戦いけるとベンチもスタンドにも思わせた阪神の快勝劇 足を使えるチームは強い

[ 2022年7月30日 07:00 ]

セ・リーグ   阪神6-0ヤクルト ( 2022年7月29日    甲子園 )

鈴木啓示氏
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 【鈴木啓示 視点】前半戦ラストで5割に復帰し、後半戦のスタートで首位ヤクルトに勝利。内容も相手に勝ち目を全く感じさせない完勝。勢いを感じさせる試合だった。

 しかも初回に阪神・中野、島田、近本の3連打で先制と、入り方も完璧だった。島田がバスターを試みれば、近本の打席でもヒットエンドランで揺さぶりをかけた。1点を先制し、なおも無死一、二塁から4番・佐藤輝では重盗も決めた。阪神がいきなり持ち味を発揮した。

 今も昔も足を使えるチームは強い。黄金時代の阪急には福本豊、簑田浩二と足のある打者がそろい、私も随分と苦しめられた。打たれたら自分の責任だと切り替えることもできるが、走られると悔しいし、腹も立つ。ダメージは大きい。阪神を相手にするバッテリーは相当に気を使うことになる。

 首位相手に快勝して、貯金もつくった。後半戦はいけるとベンチもスタンドにも思わせた勝利。逆に「今後どう戦うべきか」とヤクルトは苦慮したはず。意味ある勝利になる予感がした。(スポニチ本紙評論家)

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2022年7月30日のニュース