智弁和歌山・岡西主将　目標は3連覇「一度優勝旗を返しますが、また和歌山に持ち帰ります」

第104回全国高校野球選手権和歌山大会・決勝   智弁和歌山7―2桐蔭 （ 2022年7月29日    紀三井寺 ）

＜智弁和歌山－桐蔭＞優勝旗を受ける智弁和歌山・岡西主将（紀三井寺公園野球場）
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　第104回全国高校野球選手権大会（8月6日から17日間、甲子園）の地方大会は29日、4大会で新たに出場校が決まった。和歌山大会では、昨夏の甲子園大会優勝の智弁和歌山が5大会連続26度目の出場を決めた。

　昨年同様、優勝の瞬間も歓喜の輪をつくることなく、整列に向かった。智弁和歌山は連覇がかかる甲子園行きを静かに喜んだ。

　「礼に始まり礼に終わる。去年もそうしていましたから」と渡部海（3年）は言う。コロナ禍の情勢を鑑み、敗れた相手への敬意をこめた。

　主将・岡西佑弥（3年）はお立ち台で「一度優勝旗を返しますが、また和歌山に持ち帰ります」と言った。「昨年は先輩に連れてもらった。今度は後輩たちに3連覇を目指せるようにしたい」

　試合は苦しい展開だった。7回を終えて2―1。中谷仁監督は「桐蔭さんの配球面の巧みさ、堅い守りで思うような打撃ができなかった」と再三の好機を逃した。

　それでも「これぞエース」と中谷監督がたたえた塩路柊季（3年）の投球と「長打力は去年より上」という一発攻勢があった。青山達史（2年）が先制ソロ。渡部は2打席連発、いずれも初球を運んだ。投手の塩路も2ランと4発。5試合9発の猛打で史上7校目の夏連覇に挑む。　（内田　雅也）

《桐蔭　好守で粘り見せ、33年ぶりの準V》
　7回を終えて1―2と智弁和歌山に食い下がった。再三のピンチも好守でしのいだ。事前の研究が生きて好投した先発の高野東我（3年）は「悔しい。でも智弁相手にここまで投げられた」、救援した背番号「1」寺田祐太（3年）は「同じ高校生。頭を使って投げれば抑えられると感じた」と強気に話した。文武両道の伝統校。36年ぶりの甲子園はならなかったが、33年ぶりの準優勝。新たな歴史を刻んだ。