エンゼルス・大谷にルースの壁…6戦連続2ケタKも10勝目またお預け

[ 2022年7月30日 02:33 ]

ア・リーグ   エンゼルス0―2レンジャーズ ( 2022年7月28日    アナハイム )

<エンゼルス・レンジャーズ>初回のピンチをしのぎ雄叫びをあげる大谷(撮影・大森 寛明)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が28日(日本時間29日)、レンジャーズ戦に「1番・投手兼DH」で出場し、6回8安打2失点で6敗目(9勝)を喫した。メジャー歴代9位タイの6試合連続2桁奪三振とする11奪三振の力投を見せたが、打線の援護に恵まれなかった。あと1勝に迫っていた、1918年のベーブ・ルース以来104年ぶりの「2桁勝利&2桁本塁打」は、前回登板に続いて持ち越しとなった。

 試合後。練習用の赤いTシャツに着替えた大谷は何度も汗を拭った。好投しながらも、1番打者として4打数無安打に終わったことを悔いた。

 「スコアリングポジション(3回1死二塁)の2打席目。あそこで打てているか打てていないか。(敗戦は)どちらかと言ったら、自分の責任」

 序盤から今季の「軸球」がさえた。初回に3連打で無死満塁を招いた後、4番ローの2球目から全球スライダーで3者連続三振。2回先頭カルフーンの4球目まで13球連続で投じた。全98球中、スライダーが今季最多51%を占める50球。相手打線を幻惑した。6回2失点で11三振の力投。「良いところあり、悪いところありの一日」と振り返った。

 打者では既に21本塁打。自身メジャー初の10勝と、104年ぶりの「2桁勝利&2桁本塁打」に王手から2試合の足踏みとなった。同じくあと1勝から3試合勝ち星を逃してシーズンを終えた昨季から5試合連続で「ダブル2桁の壁」にはね返された。大谷は「数字はついてくるもの」とした上で「10勝はやっぱり節目として大事。プレーヤーとしても大きなこと」と10勝に向けた胸中を吐露した。

 5回2/3を投げた時点で再び規定投球回に達し、奪三振率も13・14で再び両リーグトップに。次回登板は8月4日(日本時間5日)のアスレチックス戦か、5日(同6日)のマリナーズ戦が有力だ。「やることはあまり変えずに一貫して、自分のリズムで頑張りたい」と不動心を強調した。

 昨季の終盤と重なる、好投しながら白星に恵まれない状況。ただ、昨季と違い「ルースの壁」に挑む時間は、シーズン終了の10月5日(同6日)まで、2カ月以上も残されている。(柳原 直之)

 ≪歴代9位タイ≫大谷の6試合連続2桁三振は、日本選手の連続記録を更新。17年のシャーザー(当時ナショナルズ、現メッツ)らに並ぶ歴代9位となった。大リーグ記録は19年コール(当時アストロズ、現ヤンキース)の9試合連続。日本球界の最長記録は17年則本昂大(楽天)の8で、日本ハム時代の大谷は16年に2度マークした3が最長だった。大谷は投球回が99回1/3(チーム試合数は99)となり、前回登板後と同様に規定投球回に到達。9イニングあたりの奪三振率13・14は再び両リーグトップに立った。防御率2・81はリーグ9位。

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2022年7月30日のニュース