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武田健吾、上村スカウト、梅木審判員…ウエスタン・リーグ時代の「仲間」が歩むそれぞれの道

[ 2022年7月4日 07:30 ]

昨年まで中日でプレーした武田健吾外野手。今年から社会人野球・三菱重工Eastの選手となり、都市対抗の補強選手としてENEOSに加わっている
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 夏を迎えると、11年から16年まで務めたNPB審判員時代を改めて思い出す。逃げ場のないデーゲームのグラウンドで、肌がジリジリ焼ける感覚を体が覚えているからだ。その中でも1年間で100試合以上を担当したウエスタン・リーグ(2軍戦)の思い出が色濃い。由宇(山口)、鳴尾浜(兵庫)、雁の巣(福岡)など西日本の各地を回った。ミスジャッジ、退場、チームとのトラブルなど、悪いことばかり覚えている。

 今月2日。アマチュア野球担当記者の私は、神奈川県平塚市で行われた大学日本代表と社会人野球の強豪・ENEOSの練習試合を取材した。アマ球界トップクラスの選手が集結した一戦を8球団のスカウトが視察。その中にはかつて、ウエスタン・リーグでプレーした選手がいた。

 スピードガンを片手に投手陣をチェックするオリックス・上村和裕スカウト(39)。昨年は、ドラフト1位で入団した東北福祉大・椋木蓮投手を担当した。広島時代は2軍でハツラツとしたプレーを見せていた。球審を務めた私にストライクゾーンに関して捕手目線でアドバイスを送ってくれたこともある。現在は経験を生かして選手の真価を見定めている。

 大学代表と対したENEOSの3番打者は昨年まで中日でプレーした武田健吾外野手(28)。今年から社会人野球・三菱重工Eastの選手となり、7月18日に開幕する都市対抗の補強選手としてENEOSに加わっている。クセのない美しいスイングは若手として腕を磨いていたオリックスの2軍時代から変わっていない。試合後、ベンチ裏で声をかけると「社会人野球でも楽しんでプレーできています」と笑った。

 さらに、今月3日。大学代表の取材を終えて東京本社に出社すると、ウエスタン・リーグの阪神―オリックス戦のテレビ中継が流れていた。甲子園のナイターで球審を務めていたのは同期でNPB審判員となった梅木謙一氏(33)だ。審判員として12年目のシーズンを迎えて、いまや1軍戦もジャッジする中堅審判員だが、2軍戦でも気を抜くことなく丁寧な仕事ぶりを見せていた。

 炎天下の下、一球一球にファイトを燃やした昔の「仲間」たちは現在、それぞれの道でベストを尽くしている。最近、口癖になってしまっている「暑い…」を封印して夏の高校野球の取材に挑もうと、心に決めた。(記者コラム・柳内 遼平)

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