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金本知憲氏 直球に重さ加われば阪神・才木は本当に面白い存在になる

[ 2022年7月4日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3―0中日 ( 2022年7月3日    バンテリンD )

16年12月、入団会見でガッツポーズを決める才木(前列右)
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 【金本知憲 視点】才木は3年ぶりの1軍登板とは思えない投球だった。一番の魅力は角度のあるストレート。右肘の手術明けでも威力があった。その証拠に少々高めに浮いても、中日の打者を押し込んでいた。

 今だから明かせる。監督だった16年ドラフトで実は個人的には大山、小野に続く3位で源田(現西武)を指名したかった。球団側の意向は才木。「長身で将来性もある投手」。推薦を聞いて、実際にスカウトから生の情報も収集した。「ストレートに力はあるのか」と確認すると、「あります!」という返答だった。その言葉を聞いて正式に3位で指名する方針が固まった。

 まだ新人だった頃の才木との会話も思い出深い。17年の開幕10日前ぐらいに鳴尾浜球場を視察。この時点では実戦どころか、まだ本格的な投球練習も開始していなかった。それにもかかわらず、声をかけた際の返答が面白かった。

 「全然、開幕には間に合います。(1年目から)7、8勝します!」

 とにかく天然というか、超ポジティブな性格なのだ。その後、初めて投球を見た時の印象も覚えている。「これは面白い」。ストレートの力は前評判通りだった。入団当初から性格も、投球も「面白い」と思わせてくれた。17年10月5日の中日戦で1軍デビュー。1年目は2度の救援登板を無失点で抑え、2年目の18年は6勝を挙げる活躍をしてくれた。

 青柳、小野、高橋らとともに我慢して使い続けた投手の一人。久しぶりに投球を見て、ストレートのスピン量も多いと感じた。打者目線でも、長身から角度のあるストレートを投げ下ろすタイプは打ちにくいものだ。もう少し体ができ、ストレートに重さが加われば、本当に「面白い」存在になる。今後が楽しみだ。(スポニチ本紙評論家)

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