日本ハム・清宮「7本の壁」越え自己最多8号も空砲「ソロしか打っていない」

[ 2022年7月4日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム3―7オリックス ( 2022年7月3日    札幌D )

<日・オ>7回、ソロを放ち雄叫びをあげる清宮(撮影・高橋茂夫)
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 打った瞬間、日本ハム・清宮は確信していた。2点を追う7回無死、近藤が投じた149キロ直球を捉えた。右翼手の杉本も打球の行方を追う足を止めた、スタンド中段に突き刺さる8号ソロ。弟・福太郎(早大1年)の誕生日に、入団1年目から3年続いた7本塁打の自己記録を更新するアーチをかけた。

 「もう、打った瞬間でした。例年よりペースが速いので、(8号目は)いつか出るかなとは思っていた」

 自身もうなずく一発の背景には、稲葉篤紀GMとの特訓の成果があった。今季途中から打撃練習ではマンツーマンで指導を受けるようになり、時には早出特打から身ぶり手ぶりを交えてアドバイスをもらう姿が見られた。

 重点的に改良してきたのが、体重移動時の“間”だ。右足を踏み出す際にグリップを残すよう稲葉GMに助言を受け、トップの位置が固定された。本人は「まだまだ」と話すが、低めのボール球に勢い余って手を出すシーンは減ってきている。よりしっかりとボールを見極められるようになったことが本塁打増につながっている。

 しかし、今季の8本塁打は全てがソロ。清宮が打った試合は6試合で2勝4敗と、勝利に結びつかない試合も多い。得点圏で試合を決める一発が今後の課題でもあり、清宮自身も「ソロしか打っていないことは気になっていた。得点圏の時も打てるようになれば」。勝負の5年目。殻を破る時が近づいている。(清藤 駿太)

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2022年7月4日のニュース