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【スポニチ潜入(4)神戸国際大付・楠本晴紀】「5冠右腕」の直球追求する大型左腕 甲子園での躍動期す

[ 2022年5月17日 08:00 ]

可能性を秘めた神戸国際大付の大型左腕・楠本
Photo By スポニチ

 アマチュア野球の有力選手を紙面、公式サイト「スポニチアネックス」、YouTube公式「スポニチドラフトチャンネル」において取り上げる「スポニチ潜入」の第4回。神戸国際大付・楠本晴紀投手(17)は1メートル87、89キロの恵まれた体格から140キロ台中盤の直球を投げ下ろす本格派左腕。元ソフトバンク・斉藤和巳の投球スタイルを理想に掲げ、さらなる進化を期す。 神戸国際大付・楠本晴紀投手の動画はこちら

 1メートル87、89キロ。楠本は「もう伸びていないと思います」と笑ったが、調べてみると、2年夏の甲子園大会の名鑑には1メートル85、82キロとあった。あれから身長が2センチ伸び、体重は7キロ増えたことになる。まだまだ、成長途上。大きな可能性を秘めた大型左腕だ。

 2年春の選抜、同夏の甲子園大会で主戦級の働きを見せ、一躍、注目を集めた。長身から投げ下ろす角度の付いた直球は、すでに140キロ台中盤を計測する。本人も「真っすぐで空振りが取れるという部分は自分の武器なので、そこだけは誰にも負けたくないです」とこだわりを持ち、最大の武器と自認。オフ期間には、さらなる磨きを掛けるべく、下半身強化に重点を置いて体を鍛えた。

 追い求めるのは、2006年に平成唯一の“投手5冠”に輝いたかつてのソフトバンクのエース・斉藤和巳の直球だ。折に触れてYouTubeでチェックし「闘志というか、投げた後に吠えるほど気合のこもった真っすぐ。空振りを取って、抑えた後の気迫がエースらしいという感じがして憧れている投手です」と目を輝かせる。

 最高の直球を手に入れるため、試行錯誤を重ねている。特にグラブを付けた右手の使い方はダルビッシュ(パドレス)、田中将(楽天)を参考に改良を図った。「ちょっと下げて、ちょっと内側から出して…というのを参考にしています」。動画などでフォームを研究する中で発見があったからだ。「ダルビッシュ投手や田中投手、(巨人)菅野投手も、一流と言われる投手は内側から出す点が共通していたので、そこを勉強しています」。いずれも力強い直球を武器とする一流投手たちの体の使い方から進化のヒントを見いだし、自身に取り入れる。加えて、横振りになりやすい腕の振りを縦振りにすべく、フォーム固めにも励んできた。

 14年夏の甲子園大会1回戦で聖光学院(福島)と1点差の接戦を演じた地元・神戸国際大付の雄姿に憧れ、進学を決めた。高校進学時には県内外の名だたる強豪約20校から誘いを受けたが、決意は揺るがなかった。憧れのユニホームに袖を通して背番号1を背負い、すでに2度、甲子園の土も踏んだ。だが、まだ満足はしていない。3年夏の目標はもちろん、「甲子園に出て優勝すること」だ。

 定期的にチェックするNPB球団スカウトが「2年時の甲子園の実績もあるし、体が大きくて左というのは大きな魅力。どこの球団も同じでしょう」と話すように、スケールの大きな左腕への注目度は高い。梅雨の晴れ間に生まれたことから「晴」の字が名前に入った逸材。今は夏の晴れ舞台に照準を定め、汗を流す。(惟任 貴信)

 ◇楠本 晴紀(くすもと・はるき)2004年(平16)6月7日、兵庫県神戸市出身。小学5年から灘西レイダースで野球を始め、一塁手。鷹匠中では2年時から兵庫タイガースで投手、一塁手。神戸国際大付では1年秋の県大会から背番号18でベンチ入りし、2年春、夏に甲子園出場。2年夏の甲子園大会から背番号1。50メートル走7秒0。1メートル87、89キロ。左投げ左打ち。

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