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クロマティ氏から巨人・ポランコへ プライドは捨てよ! 巨人史上最強助っ人が活躍「4カ条」伝授

[ 2022年5月17日 05:30 ]

ポランコへアドバイスを送るクロマティ氏
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 巨人史上最強助っ人と呼ばれるウォーレン・クロマティ氏(68)が、88年に記録した球団外国人記録「9打数連続安打&11打席連続出塁」に並んだ新外国人のグレゴリー・ポランコ外野手(30)へ金言を贈った。メジャー通算96発のポランコは、ここまで打率.282、7本塁打、16打点。自前獲得外国人野手の成功例が少ない巨人で、レジェンドが活躍「4カ条」を挙げた。(取材・構成 奥田秀樹通信員)

 【(1)プライドは捨てよ】クロマティ氏は、通算96本塁打&98盗塁と活躍したパイレーツ時代のポランコを見ていた。「体が大きくて走れる。スピードのある選手。守備はまあまあかな」。そう評した上で、「彼はかなりアジャストしないといけないと思う」と言い切った。5月は打率.357と好調。だが、年間を通した活躍には必要なことがあるとする。メジャー通算60本塁打&49盗塁の実績を引っさげて84年に来日した自らの経験も踏まえ「まず、パイレーツ時代のことは忘れた方がいい。自分は大リーガーだったというプライドは邪魔にしかならない」と断言。通算2020安打&314本塁打と、さらに実績があったレジー・スミスと1年間一緒にプレーして学んだといい「彼は元大リーガーのプライドをひけらかすことはなかった。メンタル面で彼の姿勢は指針になった」とする。

 【(2)打撃はコンパクト&広角に】ポランコの打撃については「彼のスイングは長い(大きい)。短くコンパクトに、すぐにバットが出るようにした方が良い」と指摘。メジャーの投手との違いはフォークなど変化球が多い上、「投球モーションがメジャーの投手に比べると遅く、思ったタイミングでボールが来ない」からだ。

 引っ張りがちな打撃にも懸念を示し「反対方向にも強い打球を打てることが大切。私の時代に活躍した(阪神の)ランディ・バースは反対方向にも大きな打球を打つことができた」と回顧。19~20年に巨人で打撃の指南役を担った際にも、岡本和に「センター、右中間、ライトへの打球を意識した方がいい」とアドバイスした。

 【(3)2カ月で投手を研究せよ】安定感を生むためには逆方向への意識と同時に、スランプの期間を減らすことが重要だ。その際に「メジャーに比べてやりやすいのはチーム数が少ないこと。セ・リーグは6球団。だから、2カ月くらいたてば一通りの投手は覚えられる」という。当時は交流戦がなかったという違いはあるものの、「最初はしっかり相手投手を研究する。そうすれば6月、7月と結果を出していける」と訴えた。その意味では、今月の好調ぶりは好材料といえる。

 【(4)日本文化を学べ】最後にクロマティ氏が強調したのは、グラウンド外での適応の重要性。「日本の野球で成功するためにまず心がけたのは、日本人がやっていることをやる、ということ」。自身は野球だけではなく食事や移動も、全てチームメートと同じようにした。「特に中畑(清)さん。演歌だけでなく、後楽園球場で外野スタンドのファンと一緒に祝福する“バンザイコール”のヒントをもらった」。グラウンド内外でサポートしてくれた当時の王貞治監督(現ソフトバンク球団会長)にも感謝しており「王さんのおかげで、うまく順応できたし、日本で長くプレーできた。私の日本での恩師」と振り返っていた。

 ≪スペシャルコーチ」配置を≫クロマティ氏は、巨人が新加入の外国人選手のために「スペシャルコーチ」を呼ぶ重要性を訴えた。「外国人選手が日本のスタイルにアジャストできるよう助言できる存在。私にはレジー・スミスがいたが、そういう存在が必要だと思う」と古巣へ提案した。自身は現在、フロリダ州内でアパレル会社「PLAYERS ON DECK」を経営。「Tシャツやスエットをデザインしている。よろしくお願いします」とPRした。

 ◇ウォーレン・クロマティ 1953年9月29日生まれ、米フロリダ州出身の68歳。74年にエクスポズでメジャーデビューし、83年オフに巨人移籍。1年目の84年から3年連続30本塁打以上、85年から3年連続打率3割をマーク。89年には規定打席(当時は403)到達時点で打率4割をキープしていたが、優勝争いのため出場を続け、最終的に打率.378で首位打者とセ・リーグMVPを獲得した。2リーグ制以降では最長記録の96試合打率4割維持。90年に退団し、91年にロイヤルズでメジャー復帰も同年8月現役引退。日本通算成績は779試合で打率.321、171本塁打、558打点。左投げ左打ち。愛称は「クロウ」。

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