落合博満氏 セとパの違いは「投手の質」 それでも「どういう状態でそのゲームに臨んでいるか」

[ 2022年4月25日 17:05 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(68)が22日、YouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。セ・リーグとパ・リーグの違いについて言及した。

 今や死語となりつつあるが、一昔前までは「人気のセ、実力のパ」と言われていた。しかし積極的に地域密着化を進めてきたパ・リーグ球団の観客動員は大きく上向き、確実に人気面ではセ・リーグに追いついてきた。では実力面ではどうか。あくまでも数字上の話ではあるが、事実は顕著に表れている。

 05年から始まった交流戦。新型コロナウイルス感染拡大のため中止となった20年を除き、優勝はパが13度。セの優勝は2012、14年の巨人、さらに18年のヤクルトの3度しかない。日本シリーズに目を移しても、21世紀になってから21回の対戦でセは6勝15敗。昨年のヤクルトは実に9年ぶりのセ・チームの日本一だった。

 セとパの違いは何か。落合氏は「投手の質」と分析する。「力で押してくる投手がパには多くて、コントロール主体がセには多い」。力で相手をねじ伏せるような投手がセには少ないと言う。ただしセの野球がパに劣っているとは考えていない。

 「年間10何試合、20何試合やるなら、均等な成績は出てくるんだろうけど、たかだか(交流戦は)3試合でしょ。その時のチーム状態がいいか悪いかによって、(成績が)いい悪いってのは顕著に出てくる。だから日本シリーズは一つ波に乗ったら、4連勝して終わるっていうケースがあるのと一緒でね。どういう状態でそのゲームに臨んでいるかっていう、その考え方をした方がいいと思う」

 どんな相手でも研究を重ね、周到な準備で臨めば、一方的な成績になることはない。大事なのは試合の前段階。両リーグで選手経験がある同氏だけに、言葉には説得力がある。

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