日本ハム・アルカンタラ サイクルならずもプロ野球史上20人目左右両打席本塁打

[ 2022年4月25日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム4―11ソフトバンク ( 2022年4月24日    札幌D )

<日・ソ>8回、2ランを放つアルカンタラ(撮影・高橋茂夫)
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 単打、本塁打、二塁打をクリアしていた日本ハム・アルカンタラが迎えた8回2死での第4打席。「三塁打が出ればサイクル安打だったので、意識はしていた」という。カウント2―2から左腕・笠谷の150キロ直球を捉えると、打球は左翼席で豪快に弾んだ。サイクル安打とは別の快挙の誕生に、札幌ドームがどよめく。目を丸くしたアルカンタラのダイヤモンド一周が始まった。

 「自分でもびっくり。凄くうれしい」

 スイッチヒッターだが、この試合前まで左投手との対戦は打率・091と結果が出ていなかった。右打席での来日初本塁打でリーグトップタイの5本塁打とするとともに、19年の日本ハム・杉谷以来、プロ野球史上20人目となる左右両打席本塁打を成し遂げた。

 自身初という出来事は、4回1死での一発から始まった。東浜を相手に左打席に立ち、146キロ直球を右翼席へ。東浜からは3月26日の初対戦で来日1、2号を放っており、この日も3安打と相性の良さを発揮した。チームにとってはこの日でカード別9連勝を許した「天敵」。次は対戦成績6打数5安打3本塁打の“キラー”の働きで連敗を止めたい。

 驚きの2発を見せた男には、日本文化で驚いたことがある。温水洗浄便座だ。日本では一般的でも、米国で使用したことはなかったといい「トイレから水が出てくることにびっくりしました。きれいな気持ちでトイレから出ています」。慣れない異国の地で心を落ち着かせる、ひとときの癒やしとなっている。

 最近5戦は無安打。試合前に新庄監督は「(打撃で詰まった際に)左手の親指の付け根が腫れていた」と一因を明かしながら、「今日は外国人が何か仕掛けてくれそう」と話していた。見立て通りの、14打席ぶりの安打からの大爆発。まだ来日して1カ月あまり。“尻”上がりの活躍に期待しよう。(清藤 駿太)

 ≪左右両打席本塁打はプロ野球史上20人目≫アルカンタラ(日)が4回に左打席、8回に右打席で本塁打。左右両打席本塁打は19年5月23日の杉谷(日)以来20人目(43度目)。日本ハムでは87年白井一幸、99年フランクリン、04(2度)、06、07年のセギノール、杉谷に次いで5人目となった。

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2022年4月25日のニュース