カブス・誠也 初の3安打&初盗塁!憧れのエンゼルス・トラウトのように「2番」で21-0の大勝に貢献

[ 2022年4月25日 02:32 ]

ナ・リーグ   カブス21ー0パイレーツ ( 2022年4月23日    シカゴ )

2回、右前適時打を放つ鈴木(AP)
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 まさに「和製トラウト」だ。カブスの鈴木誠也外野手(27)は23日(日本時間24日)、パイレーツ戦に「2番・右翼」で出場。3安打1打点3得点、1盗塁と活躍し、連敗を4で止める記録的大勝に貢献した。1試合3安打と盗塁は、いずれも米移籍後初。エンゼルスの外野手トラウトに憧れて同じ背番号27をつける鈴木が、同じ2番打者としてフル稼働。21―0のスコアは球団史上最大点差の完封勝利となった。

 2番打者としてチームに確実性、パワー、スピードを供給。まさにトラウト級の働きだ。大勝後、鈴木は「本当に、今日はいい試合ができたんじゃないかな」と表情を崩した。

 初回に左前打。2回には右前適時打を放ち、直後に「(タイミングを)ずっと計っていた」とメジャー初盗塁を決めた。5回には右中間フェンス直撃の二塁打。この回2度目の打席で代打と交代し、お役御免となった。

 前日の第4打席まで14打席無安打と小休止したが「記事で見るまで知らなかった」と泰然。その裏には打撃以外でも貢献できるという自負がある。「打てない時は守備だったり走塁だったり、四球で塁に出たりとか、やることはたくさんある」。無安打だった3試合でも計4四球を選んだ。

 メンタルの強さも光る。悪天候のためデーゲームからナイターに変更された前日も大きく動揺することなく、球場内で卓球をしてリラックスに努めた。

 走攻守を兼ね備えたトラウトの「定位置」2番での出場は5試合連続。3月の入団会見ではトラウトに「アイ・ラブ・ユー」とジョークを交えてメッセージを、21日の試合前のテレビ出演時には「(会えたら)ハグしたい」とラブコールを送った。22日にはニューヨーク・タイムズ紙が鈴木を特集。トラウトに憧れるようになった経緯や米移籍への軌跡を取り上げるなど、注目度は日増しに高まる。

 満員の3万9917人が詰めかけた本拠地で、1900年以降では球団史上最多点差での完封勝利に大きく貢献した。打率・372と4本塁打はリーグ4位、13打点は同5位。それでも謙虚な姿勢を貫く鈴木の姿も、トラウトと重なる。「何とか修正しながら毎日やらないといけない。明日は悪いかもしれない。気を抜かずしっかりやれたら」。さらなる大暴れに向け、静かに前を向いていた。(杉浦 大介通信員)

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2022年4月25日のニュース