沖縄屈指のリゾート・北谷でむなしく回る観覧車 中日キャンプ地、コロナ禍で閑散

[ 2021年2月10日 06:50 ]

北谷町の中心にある観覧車(撮影・椎名 航)
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 【新様式キャンプリポート最前線】中日がキャンプを行う北谷町は沖縄県屈指のリゾートタウン。飲食店や雑貨店が立ち並ぶ商業施設「アメリカンビレッジ」には、県内唯一の観覧車がある。街のシンボルに乗り、まずは高さ60メートルから町内を見下ろした。

 徐々に上昇するゴンドラから見えるのは夕日で有名なサンセットビーチ。そこから次第に選手が汗を流す陸上競技場や球場が姿を現し、米海兵隊の駐屯地が見える。約15分の空中散歩で上空から見る街並みはいつも通り。

 だが、地上に降りると一変する。毎年2月は春節と重なり、キャンプ見学に来たファンだけでなく、多数の中国人や韓国人も訪れ、休日になると海岸沿いの飲食店は人であふれかえっていた。だが、今年はコロナ禍により、人の姿もまばら。

 観覧車のふもとでオリジナルTシャツを販売する「Okinawa Lily」には根尾と広島・小園が笑顔で写る写真が飾られている。昨年、同店を訪れた際にSNSにアップすると、多くのファンが押し寄せたという。だが、今年に入って買い物客はほぼ皆無。「ひどいってもんじゃないですよ。ゼロですね…」と女性店員は嘆いた。

 そして「選手たちもホテルに缶詰めでかわいそうですよね」と続けた。広島のキャンプ地・沖縄市は車で約10分の距離だが、今年は外出禁止のため、グラウンド外で会うこともままならない。昨年までは夕食のために外を歩けば球界関係者に出くわしたが、そんなこともない。北谷の海をキラキラ照らす夕日と街に伸びる影が、昨年までと今年を表しているようだった。(中日担当・徳原 麗奈)

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2021年2月10日のニュース