佐藤輝に負けられん 2年目の阪神・井上が逆転口火の二塁打 長打力で外野争いに参戦

[ 2021年2月10日 05:30 ]

練習試合   阪神8ー5日本ハム ( 2021年2月9日    宜野座球場 )

<神・日>5回、左越えに二塁打を放つ井上(撮影・成瀬 徹)      
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 井上が強振した打球は痛烈なライナーで左中間を破った。「9番・DH」で先発。一時逆転の口火となる二塁打を放ち、対外試合初戦で存在感を示した。

 「追い込まれている中で、(体が)開かずに打てたのはよかった」

 2―3の劣勢で迎えた5回先頭。カウント2―2から鈴木健の甘い変化球を捉え、今春実戦で初の長打になった。7日の紅白戦に続く安打で結果を出した。2回2死の第1打席は西村に対して3ボールから積極的に振って左飛。高く上がった紙一重の打球で、「3ボールになって、ストライクに対してスイングできたのが一番良かった」とうなずいた。

 今春キャンプのテーマは「全力」だ。1軍キャンプ参加メンバーでは最年少の19歳。グラウンドでは声を出して盛り上げ、自ら先輩選手に助言を求め、積極姿勢を見せる。球場を後にするのもいつも最後。宿舎でも夜間練習に努めるなど、朝から晩まで野球漬けの「全力」で過ごす日々だ。昨秋から北川打撃コーチの指導のもと、左肩で壁をつくり、体が開かないように打撃改良を重ねてきた成果も結果に表れてきた。

 「一番いいポイントで打てるように。それが自然に身についたらいい形になると思う」

 密着指導する矢野監督からも「ここ数日、本当に良いタイミング、良いポイントで打っている。雰囲気が出てきたというか楽しみが増えている」と期待を込められた。外野陣は近本の中堅が固まり、両翼は糸井、高山、佐藤輝らを候補とした大激戦。新助っ人ロハスの合流遅れがあっても、高卒2年目の立場では過酷な競争と言っていい。いまできる豪快なフルスイングで道を切り開いていくだけだ。 (長谷川 凡記)

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