ソフトBドラ1・井上 シート打撃で初打席初安打 工藤監督絶賛「大したもの」

[ 2021年2月10日 05:30 ]

B組のシート打撃で左前適時打を放つ井上(撮影・岡田 丈靖)
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 ワンチャンスをものした。ソフトバンクの宮崎春季キャンプ第3クール初日の9日、ドラフト1位ルーキー・井上朋也内野手(18=花咲徳栄)が今キャンプ初の実戦形式となったB組シート打撃の初打席で初安打を放った。視察した工藤公康監督(57)の前で、高校通算50発を誇る右の大砲候補が、まずはバットでアピールした。

 1死二塁、カウント2―2。今キャンプ初のシート打撃で井上は育成左腕・大関のインコースの変化球に反応した。強い打球で三遊間を破る左前打を放ち“プロ初安打初打点”をマークした。

 「打席に集中することだけを考えていた。実戦が半年ぶりで、1球目の真っすぐに思った以上のスピードを感じた。その後はしっかり修正して、結果としては一番いい形になりました」

 B組のシート打撃を視察した工藤監督からは絶賛された。「ナイスヒット。内容もあったし、しっかり振れている。大したもの。(高卒で)練習についていくのは大変だが、しっかりついていってるので体力もある」。この日は1打席のみの登場。高校通算50発の逸材は、唯一の打席で指揮官の目に留まった。

 プロとして臨む初のキャンプで、先輩の技術をとことん吸収している。昨季、50盗塁で盗塁王のタイトルを獲得した周東からスライディングの技術。守備に定評のある高田からは、スローイングを教わったという。

 「周りのレベルが凄く高いのでいい刺激になる。その中で一番になりたい。先輩方とはコミュニケーションも取れ始めて、優しくしてもらっている。やりやすい環境ですし、いい緊張感を持ってやれています」

 5年連続日本一を狙う常勝軍団の一員として、早くもチームの雰囲気に溶け込んでいる。

 小久保ヘッドコーチが野手に課した1日1000スイングのノルマ。その効果も出始めている。「スイングの量が増えて、上半身と下半身の連動性が分かってきた」。今後は実戦形式の練習が増え、投手の状態も上がってくる中で結果が求められる。

 「自分の形がまだできていないので、早くたどり着いて、結果を求めていきたい。今の結果に満足せず向上したい」

 さらなる成長を誓う18歳の右の大砲候補が、最高のスタートを切った。

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2021年2月10日のニュース