【田淵幸一氏 パ首位攻防3連戦を占う】ロッテ、6回までが勝負 井口監督の采配がポイント

[ 2020年10月9日 06:30 ]

田淵幸一氏

 データはうそをつかない。今季の数字の上ではロッテが圧倒的に有利だ。ここまで対ソフトバンク10勝4敗1分け。ただ、これだけ1軍メンバーが抜ければ話は違う。戦力ダウンを加味してイーブンの戦いとみる。

 離脱した戦力で、ソフトバンク戦で抜けた成績を残している選手はいない。それでも和田のような“ここぞの足”が不在なのは痛いし、細かいプレーなどは代替選手がすぐに遜色なくできるかは微妙だ。戦力が整うソフトバンクは、こういうところで強さを発揮してくる。ロッテは全員で助け合い、どうマイナスを補うか。1+1=2ではなく、3にも4にもする気力を持って戦えるかだろう。

 幸いロッテには勝利の方程式の3投手が残る。そこで今回は6回までが勝負。いかにリードして終盤を迎えられるか、井口監督の采配がポイントになってくる。直接対決はあと9試合。競馬で言えばまだ4コーナーの手前だが、今のロッテはここから鞭(むち)を入れていく必要がある。見る側にとっては一番面白いカード。どんな戦いになるか注目したい。(本紙評論家)

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