亀山つとむ氏 阪神・陽川の本塁打に「布石」 中日バッテリーに変化球投げさせた

[ 2020年8月27日 06:20 ]

セ・リーグ   阪神11-3中日 ( 2020年8月26日    甲子園 )

<神・中(11)> 6回1死一、二塁、陽川は逆転3ランを放つ (撮影・後藤 大輝)
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 【亀山つとむ 視点】6回、陽川が放った決勝3ランには、事前に「布石」が打たれていたと言えます。

 中日先発・福谷は、直球とツーシームが持ち味の投手。陽川は4回、本塁打の前の打席で内寄りのツーシームを二塁打にしました。引っかけることなく、しっかり捉えたので、次の打席ではバッテリー心理に“簡単に直球系を行くのは怖い”という思いを生じさせたことでしょう。6回1死一、二塁。守備側からすれば、内角の直球かツーシームで併殺を狙う場面……ですが、前の打席でツーシームを完璧に打っていたため、相手バッテリーの配球をスライダー、フォークに持って行かせたわけです。勝負球を一振りで仕留めたのは、陽川の能力です。

 陽川が出てきたことで、ここまで空白気味だった3、4番あたりが機能し、打「線」になってきました。彼の3番起用は、ベンチのファインプレーでしょう。これはチームだけでなく陽川にとってもチャンス。加えて、高山、中谷あたりも陽川の活躍に刺激を受け、発奮してほしい。そうすれば、もっとチーム状態が上がります。今こそ、中堅の働きに期待したいと思います。

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