番記者、花巻東時代の同期も証言…「負けず嫌い」で「諦めが悪い」大谷 巻き返しに注目

[ 2020年8月27日 09:00 ]

エンゼルス・大谷翔平(AP)
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 エンゼルス・大谷の残りシーズンの打者専念が決まってから、関係者に取材を重ねてきた。その中から興味深いものを2つ紹介したい。

 メジャー3年目の今季は2年ぶりに先発登板を果たしたが「右肘付近の屈筋回内筋痛」の診断を受け、投手復帰は来季以降になった。花巻東時代の同期左腕・小原(現四国アイランドリーグplus・徳島)はニュースを見て心配のLINEを送ったが、いつも早い返信がなかなかないことを案じた。「自分を責めるタイプ。本人が一番いらついているし、一番悔しいはず」。高校3年間、ともに汗を流した仲間だからこそ、心情を察した。「翔平は本当に負けず嫌い。すぐに復活すると思う。今までもそういう姿しか見てきていないのでそう思います」と期待を寄せた。

 ロサンゼルス・タイムズ紙のコラムニストで“大谷番”のディラン・ヘルナンデス記者は「自分の能力に自信があるから会見でも冷静に話せる。イチローや野茂クラスの強いメンタル」と分析する。二刀流の将来については「以前に“二刀流は自分だけのものではない”と話したことがあるように、すぐに諦めることはないはず。それに自分の能力に凄く自信があるからこそ諦めが悪い」と断言。さらに「二刀流は100年以上歴史がある野球界で今までなかったこと。マイナーでもアマチュアでも二刀流が増えている。それだけでもプラス」と米球界にとっても大谷の存在が大きいことを主張した。

 大谷は8月16日の2打席目から日米通じて自己ワーストの21打席連続無安打を記録。25日(日本時間26日)時点で打率・183、5本塁打、16打点と過去2シーズンに比べて思うような結果が出せていない。右足を上げる打ち方「レッグキック」と右足を上げない「トータップ」の両方を取り入れながら、臨機応援に臨むこと明かすなど試行錯誤中だ。

 ただ、水原一平通訳が「翔平は課題をつぶすのが得意。修正能力に期待です」と話すように、大谷はこのまま終わる男ではない。「負けず嫌い」で「諦めが悪い」大谷の巻き返しに大いに注目したい。(記者コラム・柳原 直之)

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2020年8月27日のニュース