阪神 水曜日はなぜか勝てん…28日は18安打、20得点の打線も沈黙 矢野監督は初回悔やむ

[ 2020年7月30日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1-3ヤクルト ( 2020年7月29日    神宮 )

<ヤ・神(8)> 敗戦に肩を落として球場をあとにする矢野監督(撮影・大森 寛明)
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 阪神は29日のヤクルト戦に1―3で敗れ、2位浮上はならなかった。前日18安打、20得点を奪った打線が一転、沈黙。9四球を選びながらも5安打1得点に終わった。好機で適時打が出ず「そこに尽きる」と矢野燿大監督(51)。これで水曜日の試合は開幕から4連敗(1分け)で、“魔のウエンズデー”となっている。

 前夜は牙をむいた猛虎の姿は影を潜めた。試合前にはヤクルトのマスコット・つば九郎が書いた「20てんもとったら うちどめです」の文字がバックスクリーンに映し出された。敵地で拍手が起こった“予言”がくしくも的中してしまった。

 「そこ(決定打を欠いたこと)に尽きるんじゃない。昨日の逆にというか、1本が出ないというのが今日の敗因…」

 矢野監督は13残塁の拙攻を敗因に挙げた。わずか5安打1得点。得点機は十分あっただけに悔やまれる。1点先制した初回はなおも1死満塁としながら、梅野、木浪が連続三振。先発の原が不安定だっただけに、一気に攻めきれなかったことが勝負の流れを変えた。

 「最初に大チャンスをもらった時に1点しか取れなかったところが、引きずってしまった。結果、“スミ1”。あそこで、きょうの流れがつくれなかった」

 井上打撃コーチもまた、唇をかみしめる。失った流れは簡単に戻らなかった。1点劣勢の6回1死満塁では、近本が甘いスライダーを打ち損じて浅い左飛。三塁走者・梅野もこれでは本塁へ還れない。続く糸井はカウント2―2から、真ん中のストレートにバットは空を切った。2点劣勢の8回2死一、二塁でも近本が見逃し三振。前夜は球団タイ記録となる1試合5得点の奮闘を見せたが、一転、小休止となった。

 「チカを責めることはないけど、アイツの中で反省はしてもらわないといけない。印象として(消極的と)思われがちだけど、そういう場面がいっぱいあるのがレギュラー」

 井上コーチは期待の若虎に奮起を促した。前日は2発の満塁弾を含む18安打20得点の歴史的大勝。上昇気流に乗るはずが、これで20得点した翌日は4連敗となってしまった。

 さらに、今季の水曜日は5戦4敗1分け。不吉なデータとなりつつあるが、指揮官は「(切り替える?)もちろん、もちろん。引きずって野球やることない」と前を向いた。つば九郎が試合前に発信した「きょうは やられたら やりかえす 『ばいがえし』」のメッセージ。第3戦で今度は猛虎が「倍倍返し」にしてみせる。 (山本 浩之)

 《20得点以上の翌日は4連敗》阪神は前日20得点の猛攻から一転して初回の1得点のみで敗戦。6度あったゲーム20得点以上の次戦は2勝4敗で、10年以降4連敗。今季水曜日は0勝4敗1分けで、試合のない月曜日を除き曜日別で唯一未勝利だ。

 ▼阪神・井上打撃コーチ (大量得点の翌日の)難しさとかを意識していたとは思わないけど。最初から“打てると思ったら積極的にいけよ”という話はしていた。うまくハマらなかったというか、原樹理に要所で良い球を投げられた。

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2020年7月30日のニュース