阪神・ガンケル“動く”「精密機械」や!来日初実戦で2回無失点、開幕ローテへ好発進

[ 2020年2月17日 05:30 ]

練習試合   阪神7-6楽天 ( 2020年2月16日    宜野座 )

<練習試合 神・楽>先発のガンケル(撮影・坂田 高浩)
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 阪神の新外国人、ジョー・ガンケル投手(28=マーリンズ傘下3A)が16日、楽天との練習試合(宜野座)で来日初の実戦に臨み、2回を1安打無失点に抑えた。球速140キロ台中盤で“動く”ツーシームを低めに集めて内野ゴロ4つ。持ち味を発揮し、開幕ローテーション入りへ好発進した。

 初回2死一塁。ガンケルは初球に投げ込んだ内角低めで浅村を遊ゴロに打ち取った。2度の打点王を誇るパ・リーグ屈指の右の強打者を仕留めた1球は、テレビ中継の画面で球速146キロを計測。キレイな直球ではない。微妙に食い込むように動いたから完全に詰まらせた。

 その前の1死から渡辺直に左前打されたのも同じツーシームだ。遊撃左をゴロで抜かれたとはいえ、バットを折っていた。2回はFA移籍で注目される左打者の鈴木大を外角へ切れる軌道で芯を外して遊ゴロに打ち取った。切れ味鋭いスライダーも打者の左右を問わず有効だった。昨季145安打の島内からは空振り三振を奪い、過去5年で106本塁打したウィーラーも遊ゴロに退けた。

 計26球で速球、変化球ともほとんどが低めに集まり、四死球はない。初回先頭の辰己に対してフルカウントにした後は3ボールさえ一度もなく、入団会見で谷本修球団本部長から「精密機械」と紹介された制球力を存分に見せつけた。

 「スゴくいい感覚で投げることができた。自分で投げたかったボールも、投げることができた。カットボールやスプリットといった自分の持ち球をもっと投げていって、少しずつ自分のピッチングを確立していきたい」

 奪った6つのアウトのうち4つが内野ゴロ。持ち味を発揮し、矢野監督の評価も高めた。

 「ストライクゾーンの中でうまくゴロを打たせていくのが、ガンケルのピッチング。今日もできていたと思う。試合に投げていきながら、開幕までしっかりやってくれたら」

 メジャー経験はなく、昨季はマーリンズ傘下3Aで9勝。先発候補のガルシアは左肩のコンディション不良で開幕に間に合わない可能性が高い。昨季引退したメッセンジャーに代わる先発が欲しい状況で、まずは存在感を示した。「ストライク先行、自分の有利なカウントに持っていけるように。次の試合からは、そこを意識してやっていきたい」。ジャパニーズ・ドリームをつかむために、さらなるアピールを誓った。(長谷川 凡記)

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2020年2月17日のニュース