「令和の怪物」佐々木朗希が早くもスピード全開 大谷翔平との共通点も

[ 2020年2月17日 11:32 ]

ロッテ新人合同自主トレでストレッチする佐々木朗
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 野球ファンで、「スピードマニア」にはたまらない逸材だろう。最速163キロを誇るロッテのドラフト1位・佐々木朗希投手(大船渡)のことだ。13日にプロ入り初めてブルペン投球を行い、早くも150キロ以上出ている証言が相次いだ。

 球を受けた5年目の柿沼は「体感で155キロぐらいは出ていた」。見守った井口監督や正捕手の田村も「150キロは出ている」と漏らしていたという。スピードガンで測ったわけではないが、プロが言うのだから、大きな差はないはずだ。

 15日の2度目のブルペンでも、小池ブルペン捕手が「150キロから155キロぐらい。躍動感で、さらにフォームが大きく見えた」とうなった。しかも、異例の光景だった。中日キャンプ地のブルペンで山井、吉見ら10人以上が大挙して押し寄せ、「令和の怪物」に熱視線を送った。ランチタイム中で食堂もブルペンから近かったとはいえ、わざわざ見に来るのは前代未聞。なぜ、スピードが出るのか興味津々なのだ。

 1メートル90の長身右腕で、ダイナミックなフォーム。長い足をほぼ曲げずに胸につくくらいまで上げ、反動をつけて投げ込んでいく。セットポジションで投げるから、体の軸もぶれない。手が長いから打者との距離も近い。

 それだけではない。スピードが出る条件として、肩甲骨の可動域の広さも加わる。佐々木朗は手の甲を腰につけたまま、両肘を体から垂直に前に出すことができる。これは、プロ野球最速の165キロを誇る大谷翔平投手(エンゼルス)も日本ハム入団当初に披露したことがあり、「生まれたときは、みんな(体が)柔らかい。それを維持する練習をしてきた」と話していた。

 佐々木朗もキャッチボール前に、「マエケン体操」を行うなど「柔軟性は大事にしている」という。「マエケン体操」とは、前かがみになって、両腕を前後にグルグル回す準備運動。肩甲骨周辺の筋肉をほぐすためで、前田建太投手(ツインズ)が球界に広めた。

 キャンプはもちろん、今後もプロのトレーニングで体を鍛え上げれば、さらに強いボールが投げられる。「大谷超え」の166キロまであと3キロ。4月ごろの実戦デビューを目指している。(記者コラム・飯塚 荒太)

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2020年2月17日のニュース