DeNAオースティン、衝撃デビュー!初打席初球弾から連発!ラミレス監督「アンビリーバブル」

[ 2020年2月17日 05:30 ]

オープン戦   DeNA4-1巨人 ( 2020年2月16日    沖縄セルラー )

<オープン戦 巨・D>3回無死、2打席連発となる右越えソロを放つオースティン(撮影・久冨木 修)
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 プロ野球のオープン戦が16日、巨人―DeNAで開幕し、DeNAが4―1で快勝。「2番・右翼」で出場した新加入のタイラー・オースティン内野手(28)が初回に初打席初本塁打、3回には2打席連続弾を放つなど3安打2打点の衝撃デビューを飾った。メジャー移籍した筒香嘉智外野手(28)の穴を埋める長距離砲が攻撃的2番として機能すれば、セ界最強打線が形成される。

 3月20日の開幕戦でも対戦するセ・リーグ王者に与えたインパクトは強烈だった。オープン戦初戦でいきなり3打数3安打2打点。2本のアーチを架けたオースティンは「ヤッタ!」と喜びを表現したが「チームの勝利に貢献することが一番。まだ自分にはやるべきことがある」と冷静に言葉を並べた。

 まずは初回に高橋の初球の外角直球を中堅右へ。ファーストスイングで「来日1号」を放つと3回は1ボール2ストライクからの6球目、内角直球を技ありで左翼席に運んだ。左投手からの2連発に「キャリア全体でも右投手より左にいい感触がある」と胸を張る。実際、メジャー時代は対左投手の打率・253に対して右は・194だったが、5回は右腕の古川のカーブを左前へ。対応力も見せつけ、代走を送られた。

 「ポスト筒香」の期待を受け、海を渡ったメジャー通算33発の大砲。16年にヤンキースでメジャーデビューした試合でも初打席初本塁打だった。オープン戦ながら異国でも初打席で周囲の度肝を抜いたが「偶然の産物」と笑う。対照的にオースティンの活躍で「開幕前哨戦」に勝利したラミレス監督は「アンビリーバブル。新外国人選手がオープン戦初戦でこれだけ打つのは初めて見た」と興奮気味。筒香が抜けた打線で新助っ人が2番に定着すれば2020年版の強力打線が完成する。

 ネット裏の007も目を丸くした。ヤクルトの片岡大蔵スコアラーは「ボブ・ホーナー以来の衝撃です…」と絶句。87年にヤクルトで93試合に出場して31本塁打を量産し「ホーナー旋風」を巻き起こしたかつての助っ人と重ね合わせ「考え方を練り直さないといけない」と警戒レベルを最大級まで引き上げた。

 初体験の日本キャンプで「メジャーでは“長い一日”というのがあるが、それが毎日続く感じ」と最初は戸惑いもあったが、今はすっかり適応。オフは北谷のアメリカンビレッジにも足を運び、食事も同僚らと大好きな焼き肉に足しげく通う。

 「一日一日を大事にして、少しずつ良くなっていけるようにしたい」とオースティン。最後は「アリガトウ」と日本語で締めた。(町田 利衣)

 【データ】新外国人のオースティン(D)が来日初打席から2打席連続本塁打。第1打席は初球、第2打席は1―2からの6球目。オープン戦で新外国人の初打席初球本塁打は10年2月27日オリックス戦でマートン(神)が放って以来10年ぶり。初打席初球本塁打から2打席連続は04年2月28日横浜戦でマーチン(ヤ)が2、3回といずれも初球を運んで以来16年ぶりになる。なお、チームの新外国人でオープン戦初打席本塁打は01年2月24日中日戦のドスター以来19年ぶり。

 ◆タイラー・オースティン
 ★生まれとサイズ 1991年9月6日生まれ、米ジョージア州出身の28歳。1メートル88、100キロ。右投げ右打ち。
 ★球歴 ヘリテージ高から10年ドラフト13巡目でヤンキース入団。ツインズ、ジャイアンツ、ブルワーズでプレーし、メジャー通算209試合で打率・219、33本塁打、91打点、4盗塁。
 ★史上初の快挙 ヤンキース時代はプロスペクト(若手有望株)として注目され、16年8月13日レイズ戦で初打席初本塁打。同じくデビュー戦のジャッジも2者連続本塁打し、同一チームの2人が初打席初本塁打を放つのは、メジャー史上初だった。この試合は田中が勝利投手。
 ★趣味 釣り、ジムでトレーニングすること。
 ★好きな食べ物 牛肉。海鮮系は苦手。
 ★愛妻家 昨年結婚した雑誌モデルのステファニー夫人(27)とは超ラブラブ。沖縄を訪れている夫人と「一緒に食べ物や文化に触れたい」と日本での生活を楽しみにしている。

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