報徳OB・金村義明氏がレジェンド始球式 「きのう、あしたなら号泣していた」

[ 2018年8月17日 08:38 ]

<近江・常葉大菊川>始球式を行う金村義明氏(撮影・坂田 高浩)
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 第100回全国高校野球選手権大会第13日は17日、甲子園球場で3回戦が行われ、第1試合の近江(滋賀)―常葉大菊川(静岡)の試合前に、報徳学園(兵庫)OBの金村義明氏(54)が「レジェンド始球式」に登板。豪快なフォームからのボールは外角に大きく外れてワンバウンドしたが、近江の有馬捕手がナイスキャッチを見せた。

 大役を終えた金村氏は「いつも(野球解説の)仕事で来させていただいていますが、マウンドはさすがに緊張しますね。ど真ん中に120キロぐらいを投げようという気持ちがありましたが、体がいうことをききませんでした。近江高校のキャッチャー、ナイスキャッチでした」と有馬捕手にねぎらい。母校・報徳学園は前日の第1試合で愛工大名電を下し、あす18日の準々決勝で済美(愛媛)と対戦するが「報徳学園に憧れて野球をした僕にとって、まさに聖地。グッときました。きのう、あしたなら報徳学園の試合があった。報徳学園の試合前に投げたい願望もありましたが、号泣していたでしょうね」と話した。

 母校の後輩たちへ「甲子園で成長している気がする。きのうの名電戦は、仕事先の名古屋のホテルで姿勢を正して見ました。優勝していただいたら最高です」とエール。エスコート役の少年には会見で、甲子園優勝を決めた瞬間飛び上がって喜んだことを「若かった頃は大ジャンプしていたのに…」と突っ込まれたが、「あれは自然に出たジャンプ。今は膝も痛くて飛べませんが」と笑いを誘っていた。

 金村氏は報徳学園の3年時、81年の春・夏に甲子園出場。センバツでは1回戦で槙原寛己(元巨人)擁する大府(愛知)に敗れたが、選手権ではエース&4番で大活躍。横浜、早実、名古屋電気(愛工大名電)などを相手に全6試合で完投し、決勝では京都商を破って日本一に輝いた。81年ドラフト1位で近鉄に入団し、中日、西武を経て99年に引退した。

 100回大会を記念して行われる「甲子園レジェンド始球式」には、夏の甲子園で活躍した18人のレジェンドが毎日登場。決勝戦では、1969年夏の決勝戦で、延長18回引き分け再試合の死闘を演じた三沢(青森)の太田幸司氏(66)と松山商(愛媛)の井上明氏(67)がダブル登板する。

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