中日・松坂“横浜高”斬り5勝 DeNA先発に4人、先輩の貫禄示す

[ 2018年8月17日 05:30 ]

セ・リーグ   中日11―5DeNA ( 2018年8月16日    ナゴヤD )

<中・D>初回、筒香を三振に仕留める松坂(撮影・後藤 正志)
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 中日の松坂大輔投手(37)が16日、DeNA戦に先発し、6回3失点で自身4連勝となる5勝目を挙げた。1日の阪神戦以来約2週間ぶりの登板。4番の筒香嘉智外野手(26)ら4人の同じ横浜高OBをスタメンに並べた打線を抑え、先輩の貫禄を示した。母校は松坂が春夏連覇を達成した98年以来20年ぶりの優勝を目指し、17日に3回戦で金足農と対戦する。

 松坂は3万5868人観衆に両手を上げて応えた。6回5安打3失点で自身の連勝を4に伸ばす5勝目。「平田もサイクル安打も打って、チームも勝てた。ファンの方々も喜んでくれたと思う」と笑顔で振り返った。

 相手打線には、筒香、荒波、石川、倉本と現在1軍にいる横浜高出身の全員が先発オーダーに名を連ねた。ラミレス監督が「OBが一丸となって闘うことがベストだと考えた。“やってやる”というプライドで先輩を倒してほしい」との思いを込めた布陣。初回2死二塁で、筒香を膝下の138キロカットボールで空振り三振に仕留めるなど、延べ12打席の対戦で2安打に封じた。「投げづらいことはないが、少し気持ち面に違いはあった」と話したが、打たれるわけにはいかなかった。

 初回、2回と先頭打者に出塁を許したことから、ワインドアップを捨て、無走者時でも全てセットポジションから投じた。「セットの方がバランス的に良さそうだった」。カットボールを軸に、追い込むとギアを入れ、毎回の6三振。ロペス、ソトに本塁打を浴びたが「点差がある中で打たれても気にしない本塁打」と意に介さず、要所を締めた。

 相手先発は98年生まれの京山。同年は横浜高で春夏連覇を決めた第80回の記念大会の年だ。20年前の8月16日は2回戦で鹿児島実と対戦。杉内(現巨人)との投げ合いで完封勝利を挙げ、甲子園初アーチとなる左越え2ランも放った。「あれから20年ですか。しっかり覚えている」。打席では、2、3回の満塁機でいずれも空振り三振に倒れ「シュートの残像が残ってしまった」と悔しがる姿は、月日が流れても投打へのこだわりを持つ野球小僧そのものだった。

 本来であれば12日のヤクルト戦に先発する予定だったが、6月に背中を痛めた影響も考慮され、中14日での登板だった。「登板間隔も空けてもらっている。しっかり投げたい」。試合後、登録抹消が決まったが、すでに次へ気持ちは向く。

 横浜高は20年ぶりの優勝を目指し、17日に金足農(秋田)と対戦する。

 「母校の試合は見られる時に見ていますし、優勝してほしいと思いながら見ている」

 プロで頑張る母校OBがたくさんいる。その先頭で頑張る姿を見せることが、後輩へのメッセージとなる。

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