大谷今季初勝利 3、4月0勝、今季6試合目でやっと

[ 2016年5月2日 05:30 ]

<ロ・日>9回 2死 鈴木を三振に打ちとり完投勝利する日ハム・大谷

パ・リーグ 日本ハム9-4ロッテ

(5月1日 QVC)
 ようやく勝てた――。日本ハム・大谷翔平投手(21)が1日、ロッテ戦で今季ワーストの4失点と苦しみながらも、6度目の先発で初勝利を完投で飾った。立ち上がりから制球が乱れたが、4回以降は修正し完全投球。最後の138球目にこの日最速タイの158キロをマークし、10三振を奪った。開幕7連勝をマークした昨季とは異なり、やっとつかんだ1勝。長いトンネルを抜け、プロ入り以来、負けがない5月から連勝街道をスタートさせる。

 8回で球数は123球に達していた。ベンチで吉井投手コーチから「9回も行けるか?」と聞かれた大谷は、言葉に力を込め「行けます」と即答した。

 その心意気をマウンドで体現した。9回2死となってスイッチが入る。鈴木を追い込むと、最後は158キロの直球で見逃し三振。「吉井さんも“9回でスパッと終わった方が、次の試合も気分よく行ける”と言っていた。自分的にも体力の余裕があった」。今季最多138球目に、この日最速タイを計測した。

 9回4安打4失点。6度目の先発で難産の末に今季初勝利を完投でつかんだ。「5試合でも長く感じた。1勝する難しさを改めて感じた」。2年連続開幕投手を任されながら3、4月を未勝利。過去5試合で打線の援護は1試合平均2・8点だったが、その一方で、3試合は相手に先制され、残り2試合はリードした中で指にマメをつくって降板した。勝てない理由は、大谷にもあった。

 4月1日のソフトバンク戦(草薙)では人さし指にできたマメがひどかった。ところが、同24日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)では中指にできていたマメの皮膚がささくれのようにめくれた。時間差で痛めた両指のマメは、リリースポイントが一定していない証拠だった。

 1月の自主トレ、2月の春季キャンプで大谷は全力投球しなかった。フォームのバランスを最優先させたためだが、開幕後に160キロを投げると指先が悲鳴を上げた。「軽く投げれば、マメはできないが、それはできない」。指先をヤスリでこすり、硬くなった皮膚の段差ができないように注意した。悪化したら仕方ないと腹をくくった。

 この日は序盤に打線が5点を援護したが、立ち上がりは制球に苦しみ、2回には4安打1四球で4失点。しかし、3回以降はフォークが抜けていると判断し、スライダーを軸として立ち直った。2回以外は無安打。4回以降は完全投球だった。

 「僕が悪くても勝てるときがある。試合をつくっていくことが一番大事」。苦しんだからこそ見えたものが、大谷にあった。栗山監督は今季ワースト4失点での初勝利に「情けない」と言いながらも「どんなに悪くても、野手が点を取ってそれを守りきるのがエース。あそこからよく立ち直った」とひと皮むけた右腕に目を細めた。

 月も替わった。「長い間待たせたが、ここから連勝したい」。二刀流の反撃が始まる。(横市 勇)

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