ゴメス 華麗に復活!13打席ぶり安打から今季3度目猛打賞

[ 2015年8月6日 11:50 ]

<広・神>8回1死一塁、中前打のマートンに向けポーズを決めるゴメス

セ・リーグ 阪神8-2広島

(8月5日 マツダ)
 ピタリと止まっていた快音が、わずか1打席をきっかけに舞い戻った。1―0で迎えた3回2死一、二塁。痛烈な左前適時打で、阪神・ゴメスが華麗に復活した。

 「ランナーを還す打撃ができて良かった。チャンスで打てて良かったね」

 フルカウントからの6球目。中村恭が投じた外角低め変化球に目いっぱい腕を伸ばし、自慢のパワーでレフトまで運んだ。前日まで2試合11打席無安打で、この日の第1打席も中村の前に3球三振。ヒットは実に13打席ぶりだったが、秘めたる思いもその後の打席を後押しした。

 「感覚は悪くなかったんだけど。昨日(4日)は最高のチャンスで試合を終わらせてしまって悔しかった」

 1点差で惜敗した前夜の広島戦。土壇場9回の第5打席は2死満塁で回っていた。それも、相手投手の3四球で得たチャンス。4番打者として何としても打たねばならない場面だったが、あえなく三ゴロに倒れていた。自身の不振に歩調を合わせるよう、チームも3連敗。一刻も早く、本来の姿を取り戻す必要があった。和田監督もホッと胸をなで下ろす。

 「初戦はゴメスに一本出ていれば、という試合だったからね。クリーンアップが打てば点の入り方が違うから」

 打点こそ1点だけに終わったが、大量リードにも集中力を切らさず7、8回と左前打を続けた。5月17日の中日戦以来、今季3度目となる猛打賞。ミニスランプの脱出とともに、長いトンネルまで一気に駆け抜けた。打高投低が常となる真夏の戦いを、優位に進められるか否かは主軸の働きぶり次第。10年ぶりV奪回へ、ゴメスがカンフル剤となる。(森田 尚忠)

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